
不動産を売る方法は、大きく分けて「仲介売却」と「不動産買取」の2種類があります。
「少しでも高く売りたい」「できるだけ早く現金化したい」など、何を優先するかによって、向いている売却方法は変わります。
実際、不動産会社から査定を受けた際に、「仲介と買取、どちらがいいのでしょうか。」と質問される方も多くいらっしゃいます。
まずは、どちらが自分に合っているのか、それぞれのメリットや違いを整理してみましょう。
目次
実際は「仲介」を選ぶ人が最も多い
家を売る方法には「仲介」「買取」「個人間売買」など、いくつかの選択肢があります。
実際には、どの方法を選ぶ人が多いのでしょうか。
売却経験者の半数以上が仲介を選択

(出典:LIFULL HOME’S「不動産の売却どうしたらいい?経験者3,000人のデータからわかる、リアルな売却傾向」)
不動産ポータルサイト「LIFULL HOME’S」が不動産売却の経験者3,000人を対象に行った調査結果では、実際に物件を売却した人のうち、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約を合わせると、半数以上が「仲介」を選んでいます。
一方で、不動産会社による「買取」を選んだ人は約2割という結果でした。
仲介が多い理由としては、やはり「少しでも高く売りたい」と考える方が多いことが挙げられます。
不動産は価格に数百万円の差が生じることもあるため、時間がかかっても高値での売却を目指す方が多いようです。
個人間売買はハードルが高い
同調査では、約6%の人が個人間売買を選んでいます。
知人や親族に直接売却できれば、不動産会社への仲介手数料を節約できるというメリットがあります。
しかし、実際には簡単ではありません。
個人間売買では、売買契約書の作成や住宅ローンの手続き、引き渡し条件の調整など、多くの手続きを自分たちで進める必要があります。
また、売却後に設備の故障や建物の不具合が見つかった場合、トラブルにつながる可能性もあります。
特別な事情がない限りは、不動産会社を通じて売却するケースが無難でしょう。
仲介売却と不動産買取を比較してみよう
仲介と買取には、それぞれ異なる特徴があります。
代表的な違いを以下にまとめました。

(※会社や物件によって条件は異なります。複数の不動産会社に相談して比較検討することが大切です。)
仲介は、一般の購入希望者を探して売却する方法です。市場価格に近い金額で売れる可能性がある一方、買主が見つかるまで数か月かかることもあります。
一方の買取は、不動産会社が直接物件を購入する方法です。価格は低くなる傾向がありますが、ご近所さんに知られることなく、短期間で現金化できる点が大きなメリットです。
大切なのは、「高く売りたいのか」「早く手放したいのか」といった、自分自身の優先順位を整理することが重要です。
あなたはどっち向き?仲介と買取が向いている人

では、「仲介」と「買取」はそれぞれどんな人に向いているのでしょうか。
仲介が向いている人
仲介での売却が向いているのは、次のような方です。
- 少しでも高く売りたい
- 売却を急いでいない
- 内見対応ができる
- 条件にこだわって売却したい
- 売れやすい物件を所有している
たとえば、住み替えまで半年以上余裕がある方や、相続した実家をできるだけ高く売りたい方には、仲介が向いているでしょう。
仲介では、購入希望者が見つかるまで時間がかかることがあります。しかし、そのぶん市場価格に近い金額で売却できる可能性があります。
内見対応や価格交渉が必要になるほか、売却後に契約不適合責任を負うケースもあるため、あらかじめ理解しておくことが大切です。
買取が向いている人
一方、不動産買取が向いているのは、次のような方です。
- できるだけ早く売却したい
- 築古物件を所有している
- 内見対応を避けたい
- 空き家を早く手放したい
- 相続人が遠方に住んでいる
- 売却後のトラブルを避けたい
転勤や住み替えの期限が決まっている場合や、空き家の維持管理が負担になっている場合には、買取という選択肢が有力になります。
買取では、不動産会社が直接購入するため、何度も内見対応をする必要がありません。
また、契約不適合責任が免除されるケースも多く、精神的な負担を抑えられるというメリットもあります。
価格だけを見ると仲介のほうが有利に感じるかもしれませんが、スピードや確実性を重視する方、物件次第では買取が適している場合もあります。
結局、手元にいくら残る?3,000万円で比較してみる

実際に仲介で3,000万円で売れたケースを例に、手元に残る金額を比較してみましょう。
仲介で3,000万円で売れた場合
売却価格が同じ3,000万円でも、仲介と買取では最終的に手元に残る金額が変わってきます。
まずは、仲介で3,000万円で売却できたケースを見てみましょう。
| 売却価格 | 3,000万円 |
| 仲介手数料 | 105万6,000円 (3,000万円 × 3% + 6万円 + 消費税) |
| 手元に残る金額 | 約2,894万円 |
※登記費用や住宅ローンの完済費用などの諸経費は含んでいません。
仲介で売却する場合は、売却価格に応じて仲介手数料が発生します。3,000万円の物件であれば、上表の仲介手数料が一般的です。
買取ならいくらになる?
買取では、一般的に仲介価格の7割前後になるケースが多いといわれています。
仮に、3,000万円で売れる物件を7割の2,100万円で買い取ってもらった場合、手元に残る金額は次のようになります。
| 売却価格 | 2,100万円 |
| 仲介手数料 | 0円 |
| 手元に残る金額 | 約2,100万円 |
※同じく、登記費用や住宅ローンの完済費用などの諸経費は含んでいません。
仲介との差額は、およそ794万円です。仲介手数料は無料であるものの、大きな金額差を見ると「やはり仲介の方が魅力的だ」と感じる方が多いでしょう。
仲介では売却まで何年も売れ残るケースも珍しくありません。その間の固定資産税や管理費、修繕費、空き家の維持費などを負担し続けることになります。
単に価格だけで判断せず、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、長期的な目線で考えることが大切です。
まとめ|大切なのは「何を優先したいか」
不動産売却には、「仲介」と「買取」という2つの方法があります。
仲介は高く売れる可能性がある一方で、時間や手間がかかります。買取は価格が下がる傾向にありますが、スピードと確実性に優れています。
どちらが正解というわけではありません。
少しでも高く売りたいのか、早く現金化したいのか。内見対応の負担を減らしたいのか。
まずは、自分や家族が売却で何を優先したいのかを整理してみてください。そのうえで、自分に合った売却方法を選ぶことが、後悔のない不動産売却につながります。





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