不動産を売りたいけれど「実際、査定ってどうやるの?」と疑問を抱えている方は少なくありません。希望価格での売却を実現させるには、不動産査定の方法やポイントを知り、適切な業者選びをする必要があります。
この記事では不動産査定の方法や種類別のメリット・デメリット、また査定額に影響を与える要素を具体的に解説していきます。後半には業者選びの注意点も説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること |
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目次
- 不動産査定は基本的に無料
- 査定に費用が発生するケース
- 不動産査定の3つの方法
- 1. 机上査定(簡易査定)
- 2. 訪問査定
- 3. AI査定
- 不動産査定額の3つの計算方法
- 1. 取引事例比較方法
- 2. 原価法
- 3. 収益還元法
- 不動産査定の相場を自分で調べる方法
- 1. レインズマーケットインフォメーション
- 2. 不動産情報ライブラリ
- 3. 都道府県地価調査マップ
- 4.全国地価マップ
- 5. 不動産ポータルサイト
- 不動産査定額を引き上げに影響を与える要素9選
- 1. 土地の面積・形状
- 2. 土地の条件(用途地域・建築規制など)
- 3. 建物の構造・築年数
- 4. 立地条件
- 5. リフォームや設備状況
- 6. 日当たり・風通し
- 7.管理状況
- 8. 接面道路
- 9. 周辺環境(商業施設・治安など)
- 不動産査定をする際に必要な種類
- 不動産査定の注意点
- 査定業者の選ぶ際に見るポイント
- 予想外の査定額になったときの対処法
- 不動産査定でよくある質問
- その1.不動産査定は無料で受けられますか?
- その2.不動産査定にはどれぐらいの時間がかかりますか?
- その3.不動産会社からのしつこい営業電話はどう断ったらいいですか?
- その4. 不動産査定に必要な書類は何ですか?
- その5.不動産会社はどうやって選べばいいですか?
- まとめ
不動産査定は基本的に無料
不動産を売却する際、まず気になるのが「不動産査定には費用がかかるのか」という点ではないでしょうか。不動産査定は 基本的に無料で行われることがほとんどです。
「家や所有している不動産を見に来てもらうのにお金がかかる」
このように思われている方もいますが、多くの不動産会社が無料査定を提供しており、初めて査定を依頼する方でも安心して利用できます。
不動産査定を無料で行えるからこそ、複数の会社に査定を依頼して価格を比較することが重要です。同じ物件でも不動産会社によって提示される金額が異なる場合があります。複数の査定結果をもとに、信頼できる不動産会社を選ぶことで、より納得のいく売却につながります。
査定に費用が発生するケース
基本的には無料である不動産査定ですが、注意点として特別なケースでは費用が発生する場合もあります。
たとえば、詳細な測量が必要な場合や、契約が成立しないまま査定後の調査が進んだ場合などです。ただし、こういったケースは稀であり、事前に説明されることがほとんどです。
不動産査定の3つの方法
不動産査定は大きく分けて3種類の方法で行われ、それぞれに異なる特徴があります。
- 机上査定(簡易査定)
- 訪問査定
- AI査定(導入している会社は限定的)
上記3つの方法について、それぞれの概要やメリット・デメリットを解説します。
1. 机上査定(簡易査定)
机上査定は「簡易査定」とも呼ばれ、不動産の現地調査を行わずに書類や情報のみで行われる査定方法です。
主に、取引された類似物件の成約事例や公示価格などを基に、査定価格を算出します。不動産会社の担当者に余裕があれば、数時間のうちにメールや電話で査定価格を教えてもらえるでしょう。
よくある不動産ポータルサイトの「一括査定」では、まず机上査定でおおよその金額を不動産会社より明示され、後述する訪問査定へのステップをとるのが一般的です。
一括査定サイト利用時に必要な情報
- 物件の所在地
- 不動産の種別(戸建て、マンション、土地など)
- 土地面積
- 延床面積
- 築年数
- 間取り
- 売却の希望時期(すぐに売りたい、1年以上先に売却を検討しているなど)
- 査定理由
- 査定依頼者と物件の関係(所有者、所有者の親族など)
- 査定依頼者の情報(氏名・年齢・電話番号・メールアドレスなど)
しかし、訪問査定のアポイントを取るために、メールや電話では査定額を伝えない不動産会社も多いのが現状です。そのため、すぐに査定額を知りたい方は、備考欄などにその旨を記載しておくとよいでしょう。
査定したい不動産が2区画をまたいでいる場合は、2区画両方の情報を入力する必要がありますので、その点には注意してください。
机上査定のメリット |
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机上査定のデメリット |
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2. 訪問査定
訪問査定は、不動産会社が直接物件を訪れ、内外部の状態を確認しながら行う査定方法です。
建物の構造や築年数などの書類上で分かる情報に加え、現地に赴いて以下のような箇所を確認することで、より正確な査定価格を導き出すことができます。
訪問査定で見るポイント
- 家の外観や構造
- 間取り
- 使用状況
- リフォームの有無
- 日当たり
- 風通し
- 眺望
- 周辺環境、雰囲気
- 住宅ローンの返済状況
近隣にスーパーやコンビニ、薬局があるかや、駅までの距離感や治安などをプロの目で確かめます。
また、マンションの場合は以下の管理状況なども重視されます。
マンションの訪問査定でみるポイント
- 防犯カメラやオートロックの有無
- エレベーターの有無
- ゴミ置き場の管理状況
- 駐輪場・バイク置き場の位置、管理状況
- 駐車場の位置
- 住人の質
- 共用部の清掃状況
- 大規模修繕工事の履歴
- 施工会社、管理会社
- 管理組合がしっかり稼動しているか
これらのポイントをじっくりと確認するので、査定当日は1~2時間程度の所要時間が必要です。
また、不動産会社と連絡を取り合って訪問日時を決めるため、査定結果が出るまでには日数を要することがあります。
訪問査定のメリット |
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訪問査定のデメリット |
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3. AI査定
AI査定は最新の技術を活用した査定方法で、人工知能が膨大なデータをもとに査定価格を算出します。
近年見られるようになった査定方法なので、導入している不動産会社は限定的です。AIが学習するデータは随時更新されるため、市場動向に即した査定価格を導くことが可能でしょう。
また、プロでも地域によって得意不得意があります。不得意エリアを査定する場合、人間よりもAIの方が情報の正確性が高いといえます。
しかし、現地の細かな状況や、独特の魅力を捉えるのは難しく、訪問査定と併用することで精度を高めることが一般的です。
AI査定のメリット |
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AI査定のデメリット |
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不動産査定額の3つの計算方法
不動産の価値を導き出す価格の算出には、さまざまな方法が存在します。正確な査定価格を知ることは、売却はもちろんのこと、買い替えや税金対策にも重要です。今回は、実際に不動産の査定を行う際に使用される3つの主要な算出方法について、それぞれの特徴を深掘りして解説していきます。
- 取引事例比較法
- 原価法
- 収益還元法
この3つの算出方法を知ることで、不動産の査定結果への理解を深めることができるでしょう。
1. 取引事例比較方法
取引事例比較法は、周辺の類似物件が過去にいくらで取引されたかを基準に比較し、査定対象物件の価値を推定する方法です。
具体的には、売買された不動産の「価格」「条件」をデータとして収集し、それぞれの個別要因を考慮しながら金額を算出します。
しかし、この方法には条件の合致する比較物件を見つけることが重要であり、情報が不足している場合や特異な物件の査定には、正確な評価が難しくなるという課題もあります。
また、市場動向の影響を受けやすく、不動産市場が活発期と閑散期では査定価格に差がでる可能性が拭いきれません。
2. 原価法
原価法は一般的に「戸建て」に用いられる方法で、築年数から逆算した「今現在の不動産価格」を算出する方法です。
建物の評価では、新築時の建築コストから減価償却を差し引くことで、現在の建物価値を導き出します。
原価法による計算式
査定価格 = 単価 × 床面積 × (耐用年数 – 築年数) ÷耐用年数
この方法は、新しい建物や特殊な建築物の評価に向いている一方で、リアルな市場価値との乖離が生じる可能性があるため、その点への考慮が必要です。
減価償却の計算方法や土地評価の難しさなど、データを正確に把握し、適切な評価をするためには専門知識が必要となるでしょう。
3. 収益還元法
収益還元法は、不動産から得られるであろう収益を基にその価値を計算する方法です。
投資物件や賃貸物件の査定に適しており、将来的なキャッシュフローを見積もることで、物件の収益性を評価します。賃貸収入や運営コストなどを詳細に把握し、適切な割引率(キャピタライゼーション率)を用いて価値を割り出します。
正確な査定には、市場の利回り動向を理解することが不可欠ですが、将来の収益を予測するという点で不確実性が伴うとも言えるでしょう。
不動産査定の相場を自分で調べる方法
不動産会社から査定を受ける時は、事前に自分で相場価格を把握しておくことも大切です。不動産会社の査定額を鵜呑みにするのではなく、提示金額が本当に適正かどうか見極める力を持つことで、希望価格での売却を実現できるでしょう。
不動産価格の相場は、不動産業界に従事していなくても、以下の方法で調べることができます。
- レインズマーケットインフォメーション
- 不動産情報ライブラリ
- 都道府県地価調査マップ
- 全国地価マップ
- 不動産情報検索サイト
では、具体的に見ていきましょう。
1. レインズマーケットインフォメーション
(画像出典:REINS Market Information 公式サイト)
過去の成約事例から取引価格を確認したい場合は、「レインズマーケットインフォメーション」がお勧めです。
レインズは会員登録制で、全国のほとんどの不動産会社が日常的に利用しているサイトです。国土交通省から認定された不動産流通機構が運営しているサイトを母体として、実際の成約データを反映しています。
ただし、成約データは、会員である全国の不動産会社が行うため、公的な情報源ではありません。
上記のように、トップ画面から「マンション」「戸建て」それぞれにエリアごとで絞った検索が可能で、以下の検索条件を加えることもできます。
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レインズマーケットインフォメーションには会員登録は不要で、一般の人でも手軽に閲覧できます。
2. 不動産情報ライブラリ
より公的で信頼性の高い情報サイトで確認がしたい人は「不動産情報ライブラリ」がおすすめです。
(画像出典:不動産情報ライブラリ公式サイト)
不動産情報ライブラリは、不動産に関する情報を提供している国土交通省のウェブサイトです。
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不動産情報ライブラリでは、不動産価格や周辺情報など、上記のような内容を確認できます。
掲載されている成約価格はレインズマーケットインフォメーションと同じですが、このサイトの大きな特徴は「不動産取引価格アンケート」を行っている点です。実際に不動産購入をした人へアンケートを郵送し、オンラインで回答してもらっています。
これらが結果に反映されているため、非常に信頼性のおけるデータと言えるでしょう。
3. 都道府県地価調査マップ
(画像出典:2024年都道府県地価調査マップ)
スマホで閲覧したい方におすすめなのは、NHKが提供する「都道府県地価マップ」です。
このマップは、都道府県ごとの地価調査結果を視覚的に確認できる便利なツールです。スマホ対応のため、外出先でも簡単に地価情報をチェックすることができます。特に、不動産購入や投資を検討している方にとって、エリアごとの地価の変動やトレンドを把握するのに役立ちます。
地価だけでなく、住宅地や商業地などの分類や、前年度との比較も可能で、詳細な情報が得られるのが特徴です。不動産の適正価格を知りたい方や、購入予定の地域の価値を調べたい方にとって、非常に有用なツールとなるでしょう。
4.全国地価マップ
(画像出典:全国地価マップ | トップ)
一般財団法人資産評価システム研究センターが提供する「全国地価マップ」は、視覚的に地価を把握できるオンラインサービスです。
以下の4つの公的土地評価情報を調べることができます。
- 固定資産税路線価等
- 地価公示価格
- 相続税路線価等
- 都道府県地価調査価格
地図上から価格を確認できるので、不動産屋インターネットに不慣れな方でも安心して利用できます。
また、最新の地価情報だけでなく、過去のデータも確認できるため、地域の地価推移を比較しながら検討することが可能です。
5. 不動産ポータルサイト
現在売り出し中の物件価格を知りたい方は、各種不動産ポータルサイトがお勧めです。
賃貸でも売買でも、物件を探したことがある人にとって最も馴染み深いでしょう。代表的なものに以下のサイトが挙げられます。
- SUUMO
- HOME’S
- athome
また、以下のように収益物件に特化したサイトもあります。
- 楽待
- 健美家
これらのサイトから条件を絞り込み、類似物件がどれほどの価格で販売されているかを把握できます。室内写真が掲載されている場合もあるため、所有している物件との比較がしやすいでしょう。
リアルタイムの市場価格を知るのに適した方法ですが、「早く売却したい」という売主が相場より低い価格で販売している可能性もあります。そのため、利用する際には先述の2つの方法との併用がおすすめです。
不動産査定額を引き上げに影響を与える要素9選
不動産を査定する時、その価値を決定づけるためには多くの要素が考慮されます。これらの要素は、購入希望者の決断に大きく影響を与えることから、査定額に直結して重要視されています。
本章では、特に重視される以下の要素を深く掘り下げて解説していきましょう。
1. 土地の面積・形状
土地の面積は不動産価値を左右する基本的な要素です。特に戸建ての査定では、「平米単価」や「坪単価」のように一定の広さに対する公示価格を参考にしており、土地面積は注視されます。
また、土地の形状も重要で、正方形や長方形に近い形状であれば建築しやすく、査定額が上がりやすいです。逆に、変形地や細長い土地は、建築計画に制限が出る場合があるため、注意が必要です。
査定額が想定より低かったという例に「旗竿地(はたざおち)」が挙げられます。縦列駐車で生活を送る上での不便さがあったり、日当たりが悪くなってしまったりするためです。
2. 土地の条件(用途地域・建築規制など)
土地の条件は査定において大きなポイントです。特に「用途地域」は、建築できる建物の種類や規模が変わってくるため、とても重要です。また、都市計画法に基づく建築規制によって、建ぺい率や容積率に制限が加わり、土地の利用価値が限られてきます。
地震や洪水など自然災害リスクを含め、土地の条件は慎重に確認しなければなりません。
3. 建物の構造・築年数
建物が存在する不動産の場合、その構造や築年数が査定額に大きく影響を与えます。例えば、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物は、木造に比べて耐久性に優れているため、高く評価されるでしょう。
一方で、築年数が経過していると、劣化や老朽化に対する修繕費用が考慮されるため、資産価値が低下する傾向にあります。定期的なメンテナンスや修繕の有無も、査定時に評価される重要な要素です。
4. 立地条件
物件が置かれている地域の特性や環境も査定に重要な要素です。一般的に都市部に近いほど不動産価格は高くなり、特に収益物件では立地は非常に重要視されます。
他にも、駅までの距離が近い、平坦な場所、スーパーや薬局が近い場所は需要が期待でき、これらの点が価格に反映されやすくなります。
5. リフォームや設備状況
最新の設備が整っているか、またリフォームを実施しているか否かは、不動産の魅力を大きく引き出す要素です。
- キッチンやバスルームなどの水回り
- クロス・床材の張替え
- 外壁や屋根の塗装・防水状態
特にこれらのリフォーム状況は居住の快適性に関わり、修繕となると大きな費用が必要になるため、査定時には細かくチェックされます。現代的で機能性に優れた設備を導入している物件は、査定額の上昇が期待できます。
6. 日当たり・風通し
住宅において日当たりの良さや風通しの状況は生活の質を大きく左右するため、非常に重要な査定要素として考慮されます。
一般的にバルコニーが南向きの家は査定額が高くなりやすいです。
日照時間が長く明るい住宅は心地よく、毎日の洗濯物への影響や居住者の健康状態に寄与します。また、風通しの良さにより室内の空気が新鮮で清潔に保たれると、住まいの快適性を高める要素として査定額にプラスに作用するでしょう。
7.管理状況
戸建てでもマンションでも、日常的な手入れや適切なメンテナンスが行き届いている物件は高く評価される傾向があります。
具体的には、外壁や屋根の修繕がきちんと行われているか、清潔感が保たれているかといった点がポイントです。これらがしっかりと管理されている物件は、購入希望者からも好印象を持たれやすく、結果的に査定額が上がる可能性があります。
また、マンションの場合は共用部分の管理も査定に影響します。エントランスや廊下、エレベーターなどの共用部が清潔で整備されていると、物件全体の印象が良くなり、価値が高まります。一方で、修繕積立金の不足や管理が不十分な場合は、将来的な負担が懸念され、査定額が下がることもあります。
8. 接面道路
不動産の前面道路の幅員や交通の便が良いかどうかも大きな影響を与える要因です。
アクセスが容易であることは日常生活の利便性はもちろん、緊急時の避難経路としても重要な役割を果たします。また、大型車の進入が可能かどうかなど、道路条件は将来の開発の可能性にも直結するため、査定額を左右するポイントの一つです。
また、幅員が4m未満の場合は、接道義務を満たさない「再建築不可物件」は注意が必要です。再建築を可能にするためには、十分な道路幅を確保するため、土地を後退させる「セットバック」を求められます。
もともとの敷地から後退した部分までの土地は行政に明け渡されるため、土地面積が狭くなるのです。これらの理由から、査定額が大幅に下がる可能性が高くなります。
9. 周辺環境(商業施設・治安など)
最後に、周辺施設へのアクセスの良さや、エリアにおける治安の良さも大きな査定ポイントです。商業施設や公園などの公共施設、学校などの集まる場所に近いと便利さが増し、その分査定価格も高くなる傾向にあります。
また、治安の良い地域は住みやすさを象徴するバロメーターとして、価値を高める要因になるでしょう。これらは住宅を選ぶ際の大きな判断基準とされるため、査定において有利になる可能性が高いです。
不動産査定をする際に必要な種類
不動産査定を依頼する際には、物件の価値を正確に評価するためにいくつかの資料や情報が必要です。
必要書類
- 身分証明書
- 登記識別情報(権利書)
- 不動産売買契約書、重要事項説明書、
- 登記簿謄本
- 公図
- 地積測量図
- 建物図面
- 購入時のパンフレットなど
- リフォームの履歴が分かるもの
- 住宅ローンの返済予定表
- 固定資産税納税通知書、固定資産税評価証明書
- 管理規約・細則、大規模修繕工事スケジュール表(マンションの場合)
これらの資料があると、スムーズに査定が進めることができるでしょう。
不動産査定の注意点
不動産を売る際に避けて通れない査定ですが、意外と注意点が多くあります。適切な不動産の価値を見極めるためにも、特に不動産業者の選定には注意が必要です。
査定業者が提供するサービスの内容には差があり、中には不当な低価格で買いたたこうとする会社もあるので、複数に相見積もりをとることが賢明でしょう。
査定業者の選ぶ際に見るポイント
査定業者の選び方には細心の注意が必要です。まず、複数の業者から見積もりを取ることで、市場価格の目安を掴むことができます。
また、業者の評判や実績をよく調べることも大切です。その上で、納得できる説明を行う業者を選ぶべきでしょう。
ただし、高額査定を提示してくる業者には警戒が必要です。場合によっては、実際の成約価格が査定額よりも下がってしまうことが多いからです。さらに、査定の際には売却にかかる各種手数料や、仲介手数料などの諸費用についても明確にしておく必要があります。
予想外の査定額になったときの対処法
不動産の査定額が予想外に低かった場合は、その理由を業者に詳しく尋ねることがまず第一歩です。具体的にどのポイントが査定額に影響を与えたのかを聞くことで、現状を正確に把握できます。
査定額が低い理由が納得できるものであれば、必要に応じて修繕を行ったり、査定の条件を見直したりすることも検討すると良いでしょう。
一方、理由が不明確で納得がいかない場合は、他の業者にも査定を依頼してみるのが賢明です。市場価格と比較して極端に低い査定額には、それなりの理由があるはずですので、詳細をしっかり確認しましょう。不動産査定では、一般的に三社以上の会社から見積もりを取ることが推奨されています。
また、査定額に無理に合わせる必要はありません。不動産売却はあくまで売主が主導するものです。
最終的な売却価格は市場の需要や交渉次第で決まるため、納得できる価格で売り出すことを優先しましょう。自分の物件に自信を持ち、焦らず最適な方法で売却を進めてください。
不動産査定でよくある質問
最後に不動産査定が初めての方に向け、よくある質問を解説を交えながら解説していきましょう。
その1.不動産査定は無料で受けられますか?
不動産査定は、机上査定・訪問査定・AI査定、いずれも無料で受けられます。
3つ全ての査定を行い相談に多くの時間を要しても、基本的に料金は発生しませんので、ご安心ください。
その2.不動産査定にはどれぐらいの時間がかかりますか?
不動産会社の忙しさによってバラつきがありますが、おおよそ以下の目安です。
- 机上査定:即日~2.3日
- 訪問査定:2週間前後
- AI査定:即日
訪問査定は日時の調整があるため、他の2つの方法よりも多くの時間がかかります。お客様と不動産会社の予定が合えば、2~3日のうちに結果を出すことも可能です。
流れ | 所要時間目安 | |
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机上査定 |
| 即日~2.3日 |
訪問査定 |
| 2週間前後
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AI査定 |
| 即日 |
その3.不動産会社からのしつこい営業電話はどう断ったらいいですか?
忙しくて時間がない、もしくは電話が嫌だと感じる方は、連絡ツールをメールにしてほしい旨を伝えましょう。
査定依頼だけで、すぐに売却に動くつもりがない方も、素直にお伝え頂ければ大丈夫です。
一括査定などに申込をすると、複数の不動産会社から同時に連絡が届きます。売却活動への熱意が強い売主様には、不動産会社も頻繁に連絡をする可能性が高いです。
その4. 不動産査定に必要な書類は何ですか?
「登記済権利証または登記識別情報通知書」、土地や戸建てはこれに加えて「地積測量図」が必ず必要です。
他にも、以下の書類があると、実際の売却までよりスムーズに進められるでしょう。
- リフォーム歴が具体的に分かる資料
- 既存住宅にかかる建設住宅性能評価書
- インスペクション(建物状況調査)の結果報告書
- 瑕疵担保保険の付保証明書
- 購入時の売買契約書、十節
- 購入時のパンフレット
- 住宅ローンの返済予定表
その5.不動産会社はどうやって選べばいいですか?
実績や経験を確認し、信頼できる不動産会社、担当者を選ぶようにしましょう。
とは言っても、なかなかどうやって信頼できる不動産会社を選ぶかが難しいところですね。
まずは、国土交通省のサイト「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、きちんと宅建業者としての登録がされているかを確認してみましょう。他には、以下のような点に注視してみてください。
- 売り手の立場に寄り添った意見をしてくれているか
- メリットだけでなくデメリットも話してくれているか
- 意思疎通や連絡頻度などコミュニケーションにストレスを感じないか
- 査定額について納得できる根拠や理由を話してくれているか
- 不動産会社独自のサービスがあるか(ホームステージングなど)
一方的に意見を押し付けられていないか、売上や利益ばかりを考えている担当者でないか、という点を見極めていきましょう。
まとめ
査定方法には、机上査定、訪問査定、AI査定があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。机上査定をしたうえで、三社程度の業者から訪問査定を受けると良いでしょう。その際には、AI査定を併用することもおすすめです。
査定価格は、取引事例比較法、原価法、収益還元法といった方法により算出され、戸建てとマンションでは評価が異なります。自分で相場感を知るためには、不動産情報サイトを活用するのが一般的です。
また、査定額の決定には土地の条件や建物の状況など複数の要因が影響し、1つずつの要素が非常に大切です。査定業者を選ぶ際にはその信頼性や評判、担当者の対応の仕方も重視なポイントでしょう。
不動産査定の際には、本記事でお伝えした知識を活用し、自分で納得のいく取引を目指してください。
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