転勤でマンションを貸す場合にすべき事・手続き・注意点を解説

「急な転勤で自宅マンションが空くから人に貸したい!でもどうしたら人に貸せるの?」
「自宅マンションが転勤で空くけれど、住宅ローンが残っている。住宅ローンが残っていても人に貸せる?」

せっかく自宅として住むためにマンションを購入したのに、転勤で引っ越さなければならなくなってしまった場合、マンションを人に貸して家賃収入を得たいと思ったら何をしたらいいのでしょうか。

自宅マンションを賃貸に出す場合、初めてのため、どのような手続きをとればいいのかわからず困ってしまう方も多いかと思います。

副業として大家を行うのではなく、転勤期間だけ貸す場合は、通常の賃貸経営とは違う様々な知識が必要です。

例えば、自宅マンションを購入した時の住宅ローンがまだ残っている場合、マンションを人に貸すには金融機関の許可を得る必要があります。

このような必要手続きを知らないまま、ただ人にマンションを貸してしまうと、

  • 金融機関から住宅ローンの一括返済を求められる、
  • 家が傷だらけになってしまったのに借主から修繕費用を貰えない
  • 転勤が終わったのに住人が出て行ってくれない

など大きなトラブルに繋がってしまうこともあるのです。

そこでこの記事では、転勤で自宅マンションを人に貸す場合に必ず行うべきことや、手順、注意点などを詳しく解説します。

この記事を読めばわかること
  • 転勤でマンションを貸す前に住宅ローンの残債の有無を確認しよう
  • 転勤でマンションを貸す時に絶対すべきこと
  • 転勤でマンションを貸す時の手順 6STEP
  • 転勤でマンションを貸す時の注意点
  • 転勤でマンションを貸す時の疑問Q&A

この記事を読めば、転勤で自宅マンションを人に貸す時に、どのような手順で進めていけばいいのか、やるべきことや注意点がわかります。

転勤で自宅マンションを人に貸す時に知っておくべきことを理解しておくことで、スムーズに人にマンションを貸すことができ、転勤中に家賃収入を得ることができるだけでなく、トラブルを未然に防ぐことができるようになるのです。

ぜひ最後までお読みください。

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依頼すべき理由

1.転勤でマンションを貸す前に住宅ローンの残債の有無を確認しよう

転勤で自宅マンションを人に貸す時は、必ず事前に住宅ローンの残債があるかどうかを確認しなくてはいけません。

なぜなら、住宅ローンの残債の有無によって、自宅マンションを転勤中に貸す前に行うべきことが変わるからです。

住宅ローンの残債によって行うべき行動は次の通りです。

それぞれ詳しくみていきましょう。

1-1.住宅ローンの残債がある場合は金融機関に報告する

住宅ローンの残債がある場合は、転勤でマンションを貸す前に、住宅ローンを借りている金融機関に報告し、転勤期間だけマンションを賃貸にすることを認めてもらわなくてはいけません。

なぜなら、住宅ローンは「自分が住む家を買うための費用」を金融機関から借りるもののため、人に貸して収益を得る場合は住宅ローンの対象外となり、借り換えが必要になるからです。

ただし、転勤のように自分ではやむを得ない理由で自宅に住めなくなってしまった場合は、金融機関と相談の上、住宅ローンを返済しながら人に自宅マンションを貸すことが認められることがあります。

住宅ローンの残っている自宅マンションを、転勤期間中だけ人に貸したい場合は、まずは金融機関に、

  • 転勤という自分ではやむを得ない理由で自宅マンションに住めなくなること
  • 転勤の期間中だけ自宅マンションを人に貸したいこと
  • 転勤が終わって戻ってきたら、自宅マンションには引き続き自分が住むこと

を伝えて、住宅ローンをそのまま返済しつつ人に貸すことを認めてもらいましょう。

短い期間ならバレないと金融機関に無断で人に貸してしまうと、次のようなことが金融機関から求められる場合もあります。

金融機関に無断で自宅マンションを人に貸したことがバレるとどうなるか
  • 金利の高い不動産担保ローンなどに借り換えが求められる
  • 契約違反として住宅ローンの一括返済が求められる
  • 契約違反として賃貸に出した時からの金利の差額が請求される
  • 悪質だと判断されると刑事告訴される

転勤で住宅ローンが残っている自宅マンションを人に貸したい場合、必ず金融機関に相談をして、人に貸すことを認めてもらいましょう。

1-2.住宅ローンがなければ確認しなくてOK

住宅ローンの残債がない場合は、自由に自宅マンションを人に貸すことができます。

残債がない場合は、転勤で自宅マンションが空くなら人に貸して家賃収入を得ることで、資産をプラスにしていくとよいでしょう。


2.転勤でマンションを貸すときに絶対すべきこと4つ

転勤でマンションを人に貸す時には、次の4つのことを必ずやっておきましょう。

それぞれ詳しくみていきましょう。

2-1.転勤期間などを考慮して貸し出す方法を決めておく

転勤でマンションを人に貸す時には、転勤期間などを考慮した上で貸し出す方法を決めておきましょう。

マンションを人に貸すには次の2つの方法があります。

定期賃貸借契約普通賃貸借契約
特徴契約期間を自由に設定できる賃貸契約方法。
更新がなく、期間の満了により終了する。
一般的な賃貸契約の方法。
更新を前提にしており、貸主側から出て行ってもらうことが難しい
契約期間自由に定められる
(一年未満も可能)
一年以上
契約期間終了後の更新更新せずに終了借主が更新希望の場合
正当な理由がないと拒めない
契約の締結方法契約期間を定めた上で
公正証書等で契約する
通常の賃貸借契約でよい

転勤でマンションを貸す場合は、定期賃貸借契約がおすすめです。

定期賃貸借契約は、決められた契約期間が満了したら、更新をせずに終了することができるため、転勤期間だけマンションを貸し、帰ってきたら自分が住むことができます。

普通賃貸借契約では、借主が更新を希望する場合、正当な理由がないと貸主側は拒むことができません。
転勤が終わって自分が住みたい、という理由は認められないことがほとんどのため、例え転勤が終わっても自宅に住めない事態となってしまうため避けましょう。

ただし、定期賃貸借契約は更新できないことを嫌がる借主も多いため、借主が決まりにくいというデメリットがあります。
同条件の普通賃貸借契約可能な物件よりも、賃料を低くするなどの工夫が必要です。

サブリース契約は転勤でマンションを貸す場合にはおすすめできない!
もうひとつの契約方法として、サブリース業者に借り上げてもらうサブリース契約がありますが、こちらは転勤でマンションを貸す場合にはおすすめできません。

サブリース契約は契約期間中、サブリース業者が部屋を借り上げ、空き室であっても家賃収入が得られるため安定した賃貸経営ができるのがメリットです。

ただし、サブリースの場合も普通賃貸借契約と同じく、正当な事由がなければオーナーからの解約は原則としてできません。

転勤期間が終了した時に、スムーズに自宅マンションに住みたいなら、定期賃貸借契約がおすすめなのです。

2-2.収支のシュミレーションを行う

転勤で自宅マンションを貸す前には、必ず収支のシュミレーションを行います。

収支のシュミレーションでは、次のような項目を計算しましょう。

収支のシュミレーションで計算する項目
収入
支出
  • 毎月の家賃収入見込み額
  • 共益費
  • 敷金・礼金
  • 住宅ローンの返済額
  • 修繕積立金
  • 管理費
  • 火災保険料
  • 税金
  • ハウスクリーニング費用
  • 賃貸契約中の家具の保管費用

毎月の家賃収入は、近隣の同条件の物件を目安にある程度決めてシミュレーションします。
スーモやアットホームなど、賃貸情報が掲載されているポータルサイトなどを参考にするとよいでしょう。

支出は住宅ローン返済中の場合は毎月の返済額、修繕積立金、管理費、火災保険料などを計算します。

忘れてはいけないのが、ハウスクリーニング費用と賃貸契約中の家具の保管費用です。

ハウスクリーニング費用は、家を人に貸す前に必要なハウスクリーニングにかかる費用です。

家具の保管費用は、自宅マンションで使っていた家具を保管するためにかかる費用となります。
国内に転勤の場合は家具家電を引っ越し先に持って行くことができますが、海外に赴任する場合、家具や家電をトランクルームなどに預けて保管する必要が出てきます。

この2つの費用は、住宅ローンの返済額などとは違い、自宅マンションを人に貸すからこそかかる費用です。

人にマンションを貸す期間によっては、家賃収入よりも賃貸に出すための支出の方が大きくなる可能性もあります。

あらかじめ収支をきちんと計算しておき、マイナスが大きすぎる場合は人に貸すのではなく空き家にすることなどを考えておきましょう。

2-3.火災保険の見直しを行う

転勤でマンションを貸す前には、火災保険の見直しを行いましょう。

火災保険は契約内容によって、居住用のものと貸し出し用のものとそれぞれ別のプランがあります。

自宅として住むために購入したマンションであれば、居住用の火災保険に加入していますから、マンションを貸す前に貸し出し用のプランに変更しておかなくてはいけません。

不要な特約などは省き、必要な補償内容に変更しておきましょう。

2-4.家中の写真を撮っておく

転勤で自宅マンションを貸す前には、家中の写真を撮影し、記録に残しておきましょう。

マンションを貸した場合、借主が床や壁に汚れや傷をつけてしまう、設備を壊してしまうなどの可能性があります。

賃貸物件を退去する際には、借主が原則として家の内装や設備を元の状態に戻す「原状回復」が義務付けられています。

しかし、傷や汚れが借主が付けたものなのか、それとも、もともとあったものなのかがはっきりしないと、どちらの負担で直すべきなのかがわからなくなってしまうのです。

マンションを借主が退去する時、どこまでが借主の負担で、どこからが貸主の負担になるかをはっきりと決めるために、家中の写真を撮っておき、保管しておくことが大切です。

クローゼットの中の壁紙や床など、撮影できる場所はすべて撮影しておくようにしましょう。


3.転勤でマンションを貸す時の手順 6STEP

この章では、転勤でマンションを貸す時に具体的にどのような手順で手続きを行えばいいのかをご紹介します。

転勤でマンションを貸す時の手順は、次の6STEPです。

それぞれ詳しくみていきましょう。

3-1.何年貸すかを決める

転勤でマンションを貸す時、まず行うべきは「マンションを何年くらい貸すか」を決めることです。

2-1.転勤期間などを考慮して貸し出す方法を決めておく」で紹介したように、定期賃貸借契約であれば更新せずあらかじめ決められた契約期間だけでマンションから退去してもらうことが可能です。

ただし、契約期間中は例え転勤が終わってマンションに帰ってこれるようになったとしても、借主に大挙してもらうことはできません。

転勤期間が決まっていない場合は、家族の状況などを考慮して、自宅マンションに戻りたい時期に合わせてマンションを貸す期間を決めておきます。

マンションを貸す期間は、家賃を決める時や募集の時にも重要なポイントになりますから、自宅マンションに戻りたい時期をしっかり考慮し、決めていきましょう。

3-2.リロケーションに慣れた管理会社を探す

転勤でマンションを貸す時、次に行いたいのがリロケーションに慣れた管理会社を探すことです。

リロケーションとは、転勤など家に不在になる一定期間だけ家を貸して家賃収入を得ることをいいます。

賃貸経営を本業にしている方は管理業務を自分で行うこともありますが、転勤でマンションから遠方に住む場合は自分で管理業務を行うのは困難です。

転勤でマンションを貸すのであれば、管理会社に業務を委託するのがよいでしょう。

管理業務を委託できる管理会社は多くありますが、選ぶ際はリロケーションに慣れた管理会社であるかどうかをきちんとチェックします。

リロケーションは通常の賃貸とは違い、貸す期間が限定されている、更新が不可などの条件があります。
そのため、リロケーションに慣れていない不動産会社や管理会社では、借主を見つけられないなどスムーズに進めることが難しくなるのです。

転勤でマンションを貸したいなら、まずはリロケーションに力を入れている管理会社を選びましょう。

転勤でマンションを貸すならリロケーションにも力を入れるルーム・スタイルにお任せください!
ルーム・スタイルは募集に強く、客付け力に自信のある賃貸管理会社です。
転勤期間のみ賃貸に出したいという方でもしっかりと客付けし、マンションから家賃収入を得られるお手伝いをします!

ルーム・スタイルの強み1 早期客付けを可能にする自社サイト&賃貸仲介会社ルーム・スタイルでは、創業当初よりインターネットによる物件検索に着目してきました。
月間60万PV以上のアクセスがある自社サイトを複数所有しており、インターネットを通じた集客に自信があります。

さらに客付けに特化した賃貸仲介会社をグループに有しており、有人店舗からの集客も行います。
大手法人企業様とのつながりや提携も多く、法人社宅契約の顧客ルートも確保していることで、客付けを早期に行うことができるのです。

ルーム・スタイルの強み2 賃貸経営を全面的にサポート
管理、賃貸、売買、内装、確定申告のお手伝い、全てワンストップで対応できるのがルーム・スタイルです。
初めて自宅を賃貸に出すという方でも、ルーム・スタイルの手厚いサポートで安心して手続きを進めることができます。

ルーム・スタイルの強み3 海外赴任中のオーナーも多数
ルーム・スタイルではリロケーションにも力を入れており、現在も海外赴任中のオーナーが多数おられます。
赴任中、マンションの管理はもちろん、確定申告のご相談も可能です。
別途費用は発生しますが、当社が納税管理人となり代理で確定申告手続きを行うことも可能です。

転勤でマンションを貸すなら、一気通貫で管理をサポートできるルーム・スタイルにぜひご相談ください!

3-3.募集条件を決定する

管理を任せる管理会社が決まったら、担当者と一緒に募集条件を決めていきます。

ここでは家賃や共益費だけでなく、禁止事項や条件などをあらかじめしっかり決めておくことが大切です。

募集条件の例
  • ペットを飼ってもよいか、禁止か
  • 喫煙は可能か、禁止か
  • 楽器演奏は可能か、禁止か

ペットや楽器演奏については、マンションの規約で決まっている場合もあります。
あらかじめ自宅マンションの規約を確認し、条件にも入れておきましょう。

3-4.借主を募集する

募集条件が決まったら、借りてくれる人を募集します。

空き家になる期間が長ければ、それだけ得られる家賃収入が減ってしまいますので、なるべく早期に客付けしてもらえるよう、客付け力の高い管理会社を選んでおくのがおすすめです。

客付け力の高い管理会社については「【厳選21社】248業者から選んだ東京都の賃貸管理会社を紹介」の記事を参考にしてください。

3-5.現況確認書を作成する

募集を始めたら、現況確認書を作成しておきましょう。

現況確認書とは、賃貸契約を結ぶ際、マンションの状態を借主と貸主両方で確認するための書面です。

間取り図を元に、傷があるところを記入しておき、借主に確認してもらったうえで署名捺印を貰って保管しておきます。
傷や汚れがある部分はもちろん、傷がなかった部分も証拠として残すため、壁一面に対して2~3枚撮影ししましょう。

管理会社の担当者に相談しながら、不備がないように作成しておくと、契約期間終了後の原状回復がスムーズになります。

3-6.賃貸借契約を結ぶ

借主が見つかったら、条件などを確認の上、賃貸借契約を結びます。

定期賃貸借契約の場合、通常の賃貸借契約に加えて、契約期間を公正証書などの書面によって契約することが必要です。

また契約時には、借主に「契約の更新はなく、期間の満了とともに契約終了すること」を書面で渡し、説明しておかなくてはいけません。
書面で渡さなかった場合や説明していない場合は、定期借家契約としての効力を失い、普通賃貸借契約となってしまうのできちんと説明するようにしましょう。

契約をきちんと結ぶことができれば、自宅マンションを賃貸にして家賃収入を得ることができるようになります。


4.転勤でマンションを貸すときの4つの注意点

転勤でマンションを貸す時には、次の4つのポイントに注意しておかなくてはいけません。

それぞれ詳しくみていきましょう。

4-1.マンションを貸している期間は住宅ローン控除は受けられない

転勤でマンションを貸す時の注意点1つめは、マンションを人に貸している期間は住宅ローン控除を受けることができないという点です。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを使って家を購入、増改築した時に利用できる減税措置で、住宅ローンの残高に応じて所得税や住民税から減税を受けられます。

ただし、住宅ローン減税を受けるには、本人か家族が引き続き住んでいることが条件となっており、自宅マンションを転勤で人に貸してしまった場合は控除の対象外となってしまいます。

出典:国土交通省「住宅ローン減税」

住宅ローンは控除が受けられる期間が決まっていますが、転勤で人に貸している期間があっても控除期間が延長されることはありません。

あらかじめ住宅ローン控除は受けられないことも考慮して収支を計算しておきましょう。

4-2.確定申告を行う必要がある

転勤で自宅マンションを人に貸す時の注意点2つめは、家賃収入を得た場合は確定申告を行う必要があるということです。

主となる収入の他に、家賃収入やその他の副業などの収入が1年間で合計20万円を超えた場合、確定申告で収入を申告する必要があります。

例えば家賃8万円で一年間マンションを課した場合、96万円の家賃収入を得たことになりますから、確定申告で不動産所得として申告を行わなくてはならないのです。

ここで注意したいのは、家賃収入だけでなく、他の副業などで得た収入と合算して20万円だという点です。

例えば副業などを行っている人の場合、家賃収入は20万円以下でも、副業での収入を合わせると20万円以上になるのなら確定申告をしなくてはいけません。

確定申告を行わないと、追徴課税などのペナルティを受ける可能性がありますから、必ず行いましょう。

4-3.管理組合に届出を出しておく

転勤で自宅マンションを人に貸す時の注意点3つめは、管理組合に届出を出しておくということです。

転勤先の新居に引っ越す前に、自宅マンションは賃貸に出すことを伝え、所有者の住所変更手続きを行います。

この手続きを行わないと、総会の委任状や決議内容などの重要書類が自分のところに届かなくなってしまいますから、忘れずに必ず行っておきましょう。

4-4.客付けに必要ない設備は取り外しておく

転勤で自宅マンションを人に貸す時の注意点4つめは、客付けに必要ない設備はあらかじめ取り外した状態で貸し出すということです。

賃貸物件では、あらかじめついていた設備が借主の故意ではなく故障した場合、貸主の負担で修理や交換を行わなくてはいけません。

換気扇や給湯器など付いていなければ客付けできない設備はもちろんそのままにしておかなくてはいけませんが、交換費用や修理費用を抑えるために、客付けに必要なさそうな設備は取り外しておくのがおすすめです。

例えば、2LDKの自宅マンションを貸し出す場合、リビングと居室2室にエアコンと照明がついていたとします。

このままマンションを貸してしまうと、エアコンや照明が壊れた場合、貸主負担で修理しなくてはならなくなるのです。

交換費用や修理費用を抑えるには、エアコンはリビングのみ残して他2台は取り外す、照明は全室取り外しておき、借主に自分でつけてもらうという方法があります。

あらかじめ客付けに必要な最小限の設備だけにしておくと、後々の負担が少なくなるため、おすすめです。


5.転勤でマンションを貸す時に知りたいQ&A

転勤でマンションを貸す時に、「こんな時はどうすればいいの?」と疑問に思うことをQ&A形式でまとめました。

ぜひ参考にしてください。

5-1.Q1 転勤が予定より長引いたけど、どうしたらいい?

Q.「当初は3年と言われていた転勤期間が、5年に延長されてしまいました。
3年間で定期賃貸借契約を結んでいますがどうすればいいですか?」

A.転勤が長引き、当初の予定よりも自宅マンションを空ける期間が長引いた場合は、現在の借主が希望すれば再契約を行うことが可能です。

定期賃貸借契約は更新することができないため、現在の契約は終了させ、もう一度新たに定期賃貸借契約を結ぶ必要があります。

借主が再契約を望まない場合は、管理会社に相談し、新たな借主を募集しましょう。

5-2.Q2 自宅マンションに置いてある家具はどうしたらいいの?

Q.「海外赴任のため、自宅マンションに置いてある家具は持っていけません。
マンションを人に貸す場合は家具や家電はどうしたらいいでしょうか?」

A.自宅マンションを貸す場合、家具や家電はトランクルームや親族の家などに預ける、または処分するなどの方法で、マンションは空にするのがおすすめです。

家具や家電をそのままにして、「家具・家電付き」の物件として貸し出すこともできますが、思い入れのある家具に傷が付く、家電が壊れるなどの可能性もあります。

ファミリー向けの物件の場合、すでに借主が家具家電を一通り持っていることも多く、家具・家電付きが敬遠される場合もあるのです。

家電は売る、思い出のある家具はトランクルームに預けるなどするのがよいでしょう。

5-3.Q3 自宅マンションを貸したら光熱費はどうなるの?

Q.「自宅マンションを転勤の期間だけ人に貸すことにしました。
その場合、光熱費は誰が支払うのですか?」

A.転勤でマンションを人に貸した場合、電気料金やガス、水道などは借主がそれぞれの事業者と契約し、支払います。

賃貸契約を結ぶ際に、電気・ガス・水道の契約者を変更し、借主に直接契約を結んでもらいましょう。

5-4.Q4 マンションの修繕積立金は誰が払うの?

Q.「自宅マンションを転勤の期間だけ人に貸すことにしました。
その場合、マンションの修繕積立金は誰が支払うのですか?」

A.転勤でマンションを人に貸した場合でも、管理組合に支払う修繕積立金は、マンションの所有者が支払わなくてはなりません。

借主から受け取る家賃収入から、修繕積立金などを支払いましょう。


6.まとめ

転勤で自宅マンションを人に貸す場合にすべきことや、手順、注意点をご紹介しました。

転勤でマンションを貸す時は、まず住宅ローンの残債の有無を確認し、住宅ローンが残っている場合は金融機関に報告し、了承を得るようにしましょう。

金融機関に無断で自宅マンションを人に貸してしまうと、ローンの一括返済や刑事告訴などさまざまな問題が起こる可能性がありますから、きちんと了承を得てから貸しましょう。

金融機関に無断で自宅マンションを人に貸したことがバレるとどうなるか
  • 金利の高い不動産担保ローンなどに借り換えが求められる
  • 契約違反として住宅ローンの一括返済が求められる
  • 契約違反として賃貸に出した時からの金利の差額が請求される
  • 悪質だと判断されると刑事告訴される

最後に転勤でマンションを人に貸す時に知っておくべきことをまとめておきます。

転勤でマンションを人に貸す前に、絶対すべきことは次の4つです。

転勤でマンションを貸す前に絶対すべきこと
  • 転勤期間などを考慮して貸し出す方法を決めておく
  • 収支のシュミレーションを行う
  • 火災保険の見直しを行う
  • 家中の写真を撮っておく

転勤でマンションを人に貸す手順は次の6STEPです。

転勤でマンションを貸す時の手順6STEP
  1. 何年貸すかを決める
  2. リロケーションに慣れた管理会社を探す
  3. 募集条件を決定する
  4. 借主を募集する
  5. 現況確認書を作成する
  6. 賃貸借契約を結ぶ

この記事を参考に、転勤で空いた自宅マンションを人に貸すことで、家賃収入で少しでも資産をプラスにしてみてくださいね。

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