「良い賃貸管理会社を選ぶには、これからの時代はDXを取り入れているところがいい?」
「賃貸管理のDX化はどのように進んでいるのか、何が変わっているのか把握したい」
このようにお考えのオーナーの方は増えています。
この疑問への答えは、「賃貸管理分野でのDX化はまだ全面的には普及していない」というのが私たちの考えです。DX支援システムを導入する管理会社は増えつつありますが、そのようにDXを積極的に取り入れている賃貸管理会社とそうでない会社との間で、大きな差が生まれているというのが現状です。
もとより、賃貸管理業を含む不動産業界全体では、対面接客や紙ベースの契約、電話対応のみといった、DX化に対する遅れが指摘されていました。
特にコロナ禍で非対面接客の需要が高まったことで、ようやく徐々にIT重説などの導入が進んだことからも、DX化がなかなか進んでいないことがわかるでしょう。
賃貸管理業界においても、DX化に前向きであったとしても、ITスキルに明るいスタッフが不足しているため、実際にはExcelやWordを少し使える程度が限界の管理会社も少なくなく、その結果、DX推進の度合いに大きな差が出ているのです。
しかし、DXを推進しない限り、賃貸管理の複雑な業務プロセスを効率化したり、顧客サービスの質を高めたりすることは難しく、オーナー様の満足度の低下にもつながりかねません。
他の管理会社がDX化を進めていないからといって取り組みを怠っては、気づいた時には他社のサービスに大きく後れを取っている可能性があります。
そのため、まずは賃貸管理においていち早くDXを取り入れようとする姿勢を持つことが重要です。
そこで本記事では、賃貸管理のDX化の重要性と、具体的な取り組みについて詳しく解説していきます。
【本記事の内容】
- DX化による賃貸管理の変化と重要性
- 賃貸管理をDX化する3つのメリット
- 賃貸管理をDX化する際の3つの注意点
- 賃貸管理をDX化するための注目システム7選
本記事をお読みいただくことで、賃貸管理をDX化することでどのような変化やメリットが期待できるのか明確になり、DX推進する賃貸管理会社の重要性を理解できるようになります。
さらに、DX化を支援する注目のシステムも紹介しているため、概要を把握したい方も、具体的に検討を進めたい方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 1.DXを通じて実現できる賃貸管理の変化5つ
- 1-1.契約・請求管理が簡略化できるようになる
- 1-2.問い合わせを一元管理できるようになる
- 1-3.接客が効率化され、複数の接客方法を提供できるようになる
- 1-4.ネット広告を簡単に出稿できるようになる
- 1-5.更新・退去手続きで郵送でのやり取りが不要になる
- 2.賃貸管理をDX化する3つのメリット
- 2-1.管理業務を効率化できる
- 2-2.管理コストを抑えられる
- 2-3.品質の高い賃貸管理を提供できる
- 3.賃貸管理をDX化する際の3つの注意点
- 3-1.システムの導入・維持にコストがかかる
- 3-2.効果を実感するまでには時間がかかる
- 3-3.デジタル化を好まない入居者もいる
- 4.今後の賃貸管理業界はDXを駆使して優位に立つことが重要
- 5.賃貸管理をDX化するためのシステム7つ
- 5-1.電子契約システム
- 5-2.電子申込システム
- 5-3.IT重説システム
- 5-4.不動産オーナーアプリ
- 5-5.内見予約システム
- 5-6.オンライン内見システム
- 5-7.更新退去システム
- 賃貸管理のDXを推進しても管理業務の質は変わらず重要
- まとめ
1.DXを通じて実現できる賃貸管理の変化5つ
賃貸管理業におけるDX化はまだまだ進んでいるとは言えないため、ご自身が保有する物件に関連してDX化が進んだ場合、実際にどのような変化があるのか想像するのは難しいかもしれません。
2024年3月現在、賃貸管理におけるDX化でよく見られる変化は以下の5つです。
【DXで実現できる賃貸管理の5つの変化】
- 契約・請求管理が簡略化できるようになる
- 問い合わせを一元管理できるようになる
- 接客が効率化され、複数の接客方法を提供できるようになる
- ネット広告を簡単に出稿できるようになる
- 更新・退去手続きで郵送でのやり取りが不要になる
【注意】
現時点では、賃貸管理におけるDXは「デジタライゼーション」の段階とも考えられます。
DXとは、デジタル技術を活用して業務プロセスを改善し、ビジネスモデルそのものを変革することを指します。
しかし、本記事でも解説している賃貸管理におけるDXは、主にシステムを取り入れてデジタル化することを指し、これによって業務効率化や顧客満足の向上が実現することを中心に述べています。
デジタライゼーションは、DXを推進する中での第一歩目となるので、まだDXに取り組めておらず、従来のやり方をしているというような方には参考になるでしょう。
では、賃貸管理におけるDXについて、それぞれ詳しく解説していきます。
なお、具体的なシステムは「5.賃貸管理をDX化するためのシステム7つ」で紹介するので、こちらも後ほどご覧ください。
1-1.契約・請求管理が簡略化できるようになる
「賃貸管理システム」の導入によって、契約や請求の管理業務を大幅に簡略化できます。
賃貸管理においては、契約や請求の管理は特に時間と手間のかかる業務のひとつです。しかし、システムを活用することで、契約書や重要説明事項書類の作成が容易になり、電子契約の実施や、デジタルでの文書管理も可能になります。
さらに、入金の管理もシステムを介して行えるため、入居者名と振込名義の一致確認など、目視でのチェックが不要になり、ヒューマンエラーが生じるリスクも低減します。
結果として、賃貸管理の煩雑な業務が大幅に効率化され、DX化への第一歩を踏み出すことができるでしょう。
1-2.問い合わせを一元管理できるようになる
「賃貸管理システム」や「不動産業向け顧客管理システム」を導入することで、すべての問い合わせを一元管理し、各問い合わせの進捗状況も容易に把握できるようになります。
入居者からの問い合わせは、
- どのような問い合わせ内容か(内容の特定)
- どのような対応が必要か(必要な対応の判断)
- どこまで対応したか(対応状況の追跡)
といった管理業務が必要ですよね。
これらを手作業で管理していると、情報の抜け漏れが発生しやすく、結果としてクレームの発生や顧客満足度の低下につながるリスクがあります。
DXの推進の過程で、このようなヒューマンエラーを排除していくことは極めて重要です。
システムを活用することにより、抜け漏れなどを防ぎつつ、問い合わせ対応をより迅速かつ効率的に行うことが可能になります。
1-3.接客が効率化され、複数の接客方法を提供できるようになる
「オンライン内見システム」や「IT重説システム」の導入により、物理的な来店が不要となり、内見やIT重説(ITを活用した重要事項説明)をオンラインで行うことが可能になります。
これにより、接客の効率化と、新たな接客方法を提供できるようになるのです。
従来は、内見や重要事項説明の際には対面での接客が必須であり、特に遠方に住んでいる顧客は不動産会社や物件まで実際に足を運んで訪れなければなりませんでした。
しかし、これらのシステムにより、遠方に住む顧客はもちろん、小さな子供がいる家庭や忙しい仕事を抱える顧客も手軽に内見できるようになり、さらには接客内容を録画してトラブルを防ぐことも可能になったのです。
実際に、「LINEのビデオ通話を利用して内見した」という話を聞くことも珍しくなくなっていますよね。このようなシステムは、DX化初期段階で取り入れている企業も多いです。
内見や重要事項説明において、複数の接客方法を提供することは、業務効率化はもちろん、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
1-4.ネット広告を簡単に出稿できるようになる
「賃貸管理システム」を活用することで、不動産ポータルサイトへのネット広告出稿が容易になります。
従来、複数のサイトに個別に広告を掲載する場合は手間がかかり、入力不備が発生するリスクも伴っていましたが、システム導入によりこれらの課題を解消できます。
例えば、システムを利用することで、不動産ポータルサイト向けに最適化された広告をワンクリックで簡単に出稿できたり、入力ミスを自動で検出する機能がミスのない出稿を支えてくれます。
このような、直接顧客と接点のない業務のDX化も可能であり、広告出稿に関わる手間やミスを大きく減らすことができるため、結果としてより重要な業務への集中を可能にするでしょう。
1-5.更新・退去手続きで郵送でのやり取りが不要になる
「更新退去システム」を導入することで、更新や退去の連絡・手続きにおいて、電話や郵送でのやり取りが不要になります。
従来は、更新時期に合わせて書類を郵送し、入居者に記入・返送をしてもらう必要がありました。退去の際にも、入居者からの電話連絡を受け、退去に必要な書類を発送し、記入・返送してもらう手間がかかっていました。
これらは、入居者一人ひとりの更新・退去の進捗状況を管理しなければならないため、連絡・発送漏れなどのヒューマンエラーが起きやすい業務のひとつといえます。
しかし、システムを利用することにより、これらの書類をオンラインで電子契約形式でやり取りし、退去連絡もウェブ経由で可能になります。更新や退去の進捗もオンラインで一元管理できるため、漏れやミスを効果的に防げます。
このような契約にかかわる重要な業務をDX化することで、作業の手間を軽減するだけでなく、システムを活用して不備をなくすことが非常に大切です。
2.賃貸管理をDX化する3つのメリット
DX化による賃貸管理の5つの変化をお伝えしましたが、なぜDX化を推進することが重要なのか、そのメリットについても掘り下げていきましょう。
DX化は単に業務をデジタル化すること以上の価値を提供します。
効率化やコスト削減はもちろんのこと、サービスの質の向上、オーナー様の満足度の向上など、幅広い領域に多大な恩恵をもたらします。これらのメリットを理解することで、DX化への取り組みがより具体的かつ戦略的になるはずです。
【賃貸管理をDX化するメリット】
- 管理業務を効率化できる
- 管理コストを抑えられる
- 品質の高い賃貸管理を提供できる
では、これらについて詳しく解説していきます。
2-1.管理業務を効率化できる
さまざまな管理業務をデジタル化することにより、業務プロセスを大幅に効率化できます。
紙ベースでの管理作業には、書類を作成する・探す・郵送するといった多くの手間が発生しますが、これらをデジタル化してオンライン上で完結できれば、手作業による時間の浪費を大きく削減できるためです。
必要なときに必要な書類をすぐ探し出せるようになれば、作業のスピードと品質も向上します。
実際に、GMO ReTech株式会社が実施した「不動産会社のDX推進における実態調査」によると、「DX導入によって、改善・解決した課題はありますか」という質問において「業務効率化」と答えた割合が78.4%と最多でした。
参照:GMO ReTech株式会社調べ「不動産会社のDX推進における実態調査」をもとにルーム・スタイル作成
たとえば前述したように、
- 契約管理
- 請求管理
- 更新・退去手続き
などは特に効果的に業務を効率化できるでしょう。
2-2.管理コストを抑えられる
DX化によって、賃貸に関連する管理コストを大きく抑えられます。
具体的には、紙やインク、切手などの物理的な資材コストと、それらを管理するためのスペース確保に必要な費用や人件費を削減できます。
例えば、退去手続きを紙で行う場合、書類印刷のための紙代やインク代、郵送のための切手代が発生します。これらの費用に加えて、書類を保管するスペースも必要ですよね。さらに、対面での接客や入金管理など、さまざまな業務を行うための人件費も大きな負担となるでしょう。
DX化によりこれらの業務をデジタル化し、オンライン上で完結させることが可能になるため、物理的な資材コストだけでなく、人件費の削減にもつながります。
結果として、賃貸管理の全体的なコスト削減を実現できるのです。
2-3.品質の高い賃貸管理を提供できる
賃貸DXを推進することで、物件オーナーは品質の高い賃貸管理を提供できるようになり、これが顧客満足度の向上に結びつきます。
結果として、物件を選んでもらえる確率が向上したり、入居者に長く住んでもらえることが期待できます。
例えば、オンラインでの内見や重要事項説明(IT重説)の実施は、遠方の入居希望者にも物件をアピールでき、物件選択の機会を増やします。特に、オンラインサービスを重視する入居希望者にとっては、そのようなサービスを提供する物件を優先的に選ぶ傾向にあるでしょう。
場合によっては、オンライン内見やIT重説を取り入れているところのみに絞って探す入居者の方もいるかもしれません。
その上さらに、賃貸契約や更新、退去手続きをウェブ上で完結させることができれば、入居者は手続きの簡便さを実感し、その便利さから満足度が高まります。
このように、DXによる業務効率化は、オーナーがより質の高いサービスを提供する上でも重要です。
顧客の満足度が向上すれば、それが長期的な入居促進につながり、オーナーにとっても入居者にとっても双方にメリットのある結果をもたらすでしょう。
3.賃貸管理をDX化する際の3つの注意点
賃貸管理のDX化を推進する際には、以下の点に注意しましょう。
【賃貸管理をDX化する際の3つの注意点】
- システムの導入・維持にコストがかかる
- 効果を実感するまでには時間がかかる
- デジタル化を好まない入居者もいる
では、これらの注意点について解説していきます。
3-1.システムの導入・維持にコストがかかる
DX化するには、システムの活用が欠かせません。そのため、システム導入に伴う初期投資および維持費が発生します。
システム導入による賃貸業務の効率化が、投じたコストに見合う価値を生み出すかどうかが重要な検討ポイントになります。
システムごとの導入コストを明確にし、それが業務効率化をどの程度促進するかを事前に把握することが重要です。こうすることで、投資の効果を最大化し、DX化の推進におけるコストパフォーマンスを高めることができるでしょう。
3-2.効果を実感するまでには時間がかかる
新たにシステムなどを導入しても、即座に成果をもたらすわけではなく、効果を実感するまでに時間がかかる可能性があります。
これは、従来の方法から大きく変わる操作を習得し、日常の業務に組み込むまでに時間を要するためです。
特に、複数のシステムを同時に導入した場合、業務プロセスの大幅な変更に伴い、初期段階での混乱が予想されます。そのため、段階的に導入を進め、従業員が新しいシステムに慣れる時間を確保することが望ましいです。
DX化を進める際には、少しずつ進めていった方が混乱は少ないと言えるでしょう。そのため、長期的な視点で計画を立て、着実に推進していくことが大切です。
3-3.デジタル化を好まない入居者もいる
オンラインでの契約手続きや、問い合わせ対応ツールは多くの入居者にとって便利ですが、デジタル化に抵抗感を持つ人もいます。
特に、デジタル機器に不慣れな高齢者などは、操作方法に戸惑うことがあるかもしれません。
このような入居者に配慮し、オンライン手続きのみならず、従来の対面や郵送、電話といった選択肢を維持することが重要です。全ての入居者が快適にサービスを利用できるよう、デジタル手段と従来の方法の両方を提供することで、誰もがアクセスしやすい環境を作り出すことができます。
デジタルオプションをあくまでも一つの選択肢として提供することで、入居者のニーズや好みに合わせた柔軟な賃貸管理サービスを実現できるでしょう。
4.今後の賃貸管理業界はDXを駆使して優位に立つことが重要
このように、賃貸管理におけるDX化を解説してきましたが、もしまだDX化に取り組んでいないという管理会社は、今後を見据えて早急に動き出す必要があります。
なぜなら、DXが賃貸管理業界で「当たり前」という標準になってからでは、市場競争においてリードすることができなくなるからです。
現在、賃貸管理分野でのDX化はまだ全面的には普及していない状況です。だからこそ、この初期段階に積極的に取り組むことで、他社との差別化を図り、優位性を確立するチャンスがあるのです。
特に、大手企業ではIT重説などのデジタルツールが一般的に普及しつつあり、これらを導入していない場合、入居希望者に敬遠されるリスクがあります。
実際に、多くの大手不動産ポータルサイトでは「IT重説対応」といったフィルター機能が提供されており、デジタル対応を重視する入居希望者が増えていることからも、危機感は持った方がいいと言えるでしょう。
そのため、まだDX化が始まったばかりの賃貸管理業界においても、早くからDX推進に取り組むことが、業界内で優位を築く鍵となるでしょう。
5.賃貸管理をDX化するためのシステム7つ
ここまでの解説で、賃貸管理におけるDXの重要性はおわかりいただけたかと思います。
ここからは、実際にDX化に役立つ主要なシステム・ツールを7つご紹介します。
【賃貸管理をデジタル化する7つの主要なシステム】
- 電子契約システム
- 電子申込システム
- IT重説システム
- 不動産オーナーアプリ
- 内見予約システム
- オンライン内見システム
- 更新退去システム
では、順に解説していきます。
5-1.電子契約システム
電子契約とは、データの契約書を用いて契約を締結することです。以前は紙で契約締結を行わなくてはならない決まりがありましたが、2022年5月の改正法により、電子契約も可能になりました。
電子契約システムを導入すれば、契約のために来店してもらう必要がなくなり、契約書をデジタルで保管できるようになります。また、書類の紛失リスクもなくなり、契約を素早く締結することが可能です。
【おすすめ電子契約システム】
いえらぶサイン | ・契約時の紙とハンコを電子データで代用し、契約締結のやり取りをオンラインで完結させる ・国から電子署名法上の電子署名として認可されている |
クラウドサイン | ・さまざまな業種の契約締結に用いられている電子契約システム ・合意したPDFファイルの証拠力を担保し、安心して長期保管できるように、弁護士ドットコム株式会社による電子署名に加え、認定タイムスタンプを付与 |
5-2.電子申込システム
電子申込システムは、入居の申込みから審査までオンラインで完結できるシステムです。電話やFAXでのやり取りが不要になり、業務効率化につながります。
また、紙でのやり取りでは記入に不備があれば書き直してもらう必要がありますが、電子申込システムなら入力に不備がないかをチェックしたり、訂正もシステム上で依頼できたりします。
入居希望者もPCやスマートフォンから入力ができるため、時間を選ばずいつでも申し込みが可能です。
【おすすめ電子申込システム】
WEB申込サービス | ・入居申込者自身がPCやスマホから必要情報を入力し、その情報を管理システムに連動させられるサービス ・保証会社に申込データを連携することで保証審査を受けることも可能 |
申込受付くん | ・申込状況や内容は即時反映され、入居申込者や管理会社など、現在どこがボールを持っているかをすぐ確認できる ・約60社の大手保証会社と提携し、システム連携している |
5-3.IT重説システム
IT重説システムとは、オンライン上で重要事項説明をおこなうシステムです。以前は対面での説明が必須でしたが、2017年10月の改正法によりテレビ電話などを用いた非対面での説明も認められるようになりました。
IT重説を取り入れることで、入居者は店舗に行かずに説明を受けられ、不動産会社も宅地建物取引士が顧客に合わせて複数店舗を行き来する必要がなくなりました。
IT重説はZoom・Google Meat・LINEなど、ビデオ通話ができるツールがあれば可能なため、費用をかけずに取り入れられます。
5-4.不動産オーナーアプリ
不動産オーナーアプリとは、管理会社と物件オーナーをつなぐためのアプリです。管理業務やコミュニケーションをサポートし、業務を効率化してくれます。
たとえば、管理会社側は多くの物件を管理しているため、収支明細や報告書の送付や、物件オーナーへのさまざまな報告などが大きな負担となりますが、これらの業務をデジタル化し、効率化することが可能です。
また、物件オーナーもアプリから資産情報などを確認できます。
【おすすめ不動産オーナーアプリ】
WealthPark Business | ・スマホで収支報告をペーパーレス化できる ・入居条件や修繕費見積をワンクリックで承諾できる |
GMO賃貸DXオーナーアプリ | ・管理会社とオーナーのコミュニケーションにまつわる業務を改善 ・毎⽉の収⽀報告書や各種承認依頼がパソコンやスマホから確認できる |
5-5.内見予約システム
内見予約システムとは、オンラインで内見予約を受け付けるシステムです。電話やメールでのやり取りが必要なくなり、営業時間外でも予約を受けられるようになります。
それにより、予約を受け付けるための人件費の削減につながり、24時間365日予約を受け付けられることで内見数の向上も期待できます。
【おすすめ内見予約システム】
内見予約くん | ・仲介会社様が不動産免許を持っているか電話番号から自動チェック ・ いつ・どの仲介会社から何件内見予約が入ったのかがカレンダーから確認可能 |
内見予約システム | ・運用に応じて簡易予約システムからスマートロックに対応した本格的な予約システムも選べる ・物件エントランスから、担当者のスマートフォンやPCへ内線連絡を入れられる |
5-6.オンライン内見システム
オンライン内見とは、不動産会社のスタッフが物件に行き、映像や音声で顧客に物件を紹介することです。
場所を選ばずに内見できるため、遠方に住んでいる人など、現地に行くことが難しい場合でも物件を見学できます。
オンライン内見もIT重説と同様に、ZoomやLINEなどを使っておこなえます。
5-7.更新退去システム
更新退去システムは、更新や退去の手続きをオンライン上で完結するためのシステムです。
たとえば、
- 契約満了時の更新意思の電話確認・書類郵送
- 更新時の契約書作成・郵送
- 退去連絡の受付・書類郵送
- 退去立会日の調整
など、更新や退去の際には手間がかかりますが、これらをオンライン上ですべておこなえます。
更新や退去の進捗状況も確認できるため、ヒューマンエラーを防止でき、業務効率化につながるでしょう。
【おすすめ内見予約システム】
更新退去くん | ・Web更新退去・フォーム入力の不備を自動でチェック ・メール・チャット・SMSなど、入居者がやりとりしやすい手段でコミュニケーションが可能 |
いい生活Home | ・契約更新だけでなく、問い合わせ対応や未収家賃の督促にも対応 ・やり取りの履歴が残り、聞き間違えや伝え間違えなどのミスを軽減できる |
賃貸管理のDXを推進しても管理業務の質は変わらず重要
賃貸管理のDX推進はもちろん重要ですが、ポイントは管理会社・物件オーナーの負担を減らし、なおかつ顧客満足度を高めるために推進していくということです。DX化を進めるからといって、管理業務の質を落としてしまうようなことがないようにしなければなりません。
なぜなら、いくらDX化が多岐にわたる便利さをもたらしたとしても、不良入居者を入れてしまうと苦情が増えて入居率が下がります。また、共有部分の管理がずさんであれば新規入居者が減少し、早期退去も発生しやすくなるためです。
そのため、オーナーの皆様がこれから優れた管理会社を探したいという際には、DXを推進しながら情報発信を行い、さらに質の高い管理サービスを提供しているところを選びましょう。
私たちルーム・スタイルでは、まずはDX推進の一環として、オーナー様向けのクラウドサービス「Owner Style(オーナースタイル)」を提供しています。
以下のように専用サイトにログインすれば、収支管理や情報管理ができるため、オーナー様も時間や場所に限られずに知りたい情報にアクセスできるようになるのです。
- 収支報告書や契約関連書類などのデータ保管で紛失リスクゼロ
- 修繕報告や見積書もWebで簡単確認
- 売買情報や税務情報、キャンペーン情報をリアルタイム配信
- メッセージ機能でいつでも営業担当とやり取り可能
Owner Styleをご利用いただければ、パソコンやスマートフォンのみでやり取りが完結し、郵送の手間や紛失の心配がありません。リアルタイムに正確な情報のやり取りを実現できるので、オーナー様の意思決定もより早くおこなえるようになりますよ。
このようなDX推進に加えて、賃貸管理業務においてもルーム・スタイルは品質の高さに自信があります。
専任の担当スタッフが物件の隅々まで管理し、オーナー様や入居者様からのさまざまな要望に全方位から対応するトータルサポートを提供しています。
「賃貸管理業務のDXを推進したい」「質の高い管理業務を提供できる管理会社を選びたい」このようにお考えのオーナー様は、ぜひ一度下記フォームからご相談ください。
まとめ
本記事では、賃貸管理のDX化について解説してきました。最後にまとめをご覧ください。
【DX化による賃貸管理の変化】
- 契約・請求管理が簡略化できるようになる
- 問い合わせを一元管理できるようになる
- 接客が効率化され、複数の方法で接客を提供できるようになる
- ネット広告を簡単に出稿できるようになる
- 更新・退去手続きで郵送でのやり取りが不要になる
【賃貸管理をDX化するメリット・注意点】
メリット |
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注意点 |
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【賃貸管理をDX化するためのシステム】
- 電子契約システム
- 電子申込システム
- IT重説システム
- 不動産オーナーアプリ
- 内見予約システム
- オンライン内見システム
- 更新退去システム
市場競争に打ち勝つためにも、早くからDX化を進めて優位に立てるようにしましょう。
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