ワンルームマンションでやるべき空室対策7選!分野別に計27個紹介

「ワンルームマンションのための空室対策って何かないかな?一般的な空室対策には当てはまらないことも多いから困ったな…」
「ワンルームマンションの空室対策が知りたい!入居してもすぐ退去しちゃって、なぜか空室が埋まらない…いいアイデアないかなあ」

ワンルームマンションを経営する中で、しっかりと収益をあげていくために、空室対策をお探しなのではありませんか?

ワンルームマンションを所有する方に効果的な空室対策は、以下7つです。

ワンルームマンションとファミリーマンションでは、入居候補者や間取りなどの違いから空室対策の方法が異なります。

たとえば「ルームシェアを許可しよう!」といった空室対策は、ワンルームマンションに不向きですよね。

そのため一般的な空室対策の方法を見ていても「なんか違うんだよな…」と感じる方も多いでしょう。

本記事では、ワンルームマンションの方に特化した空室対策をお伝えするため、すべて参考になる方法ばかりですのでご安心ください。

ただし、いくらワンルームマンションの空室対策を実施しても、ポイントを押さえなければ一時的にしか空室を埋められず、維持することは難しくなります。

本記事では、ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイントまでお伝えしてきますので、ぜひご覧ください。

本記事を読んでわかること
・ワンルームマンションに特化した空室対策がわかる
・今やるべき空室対策がわかる
・空室対策をおこなう予算をイメージできる
・空室対策を成功させるためのポイントを押さえられる

本記事を読むことで、確実にあなたのワンルームマンションの空室は埋まります。

さっそくこのまま読み進めていきましょう。

目次

賃貸管理完全ガイド
依頼すべき理由

1. ワンルームマンションの効果的な空室対策7選

本記事で紹介する、ワンルームマンションの効果的な空室対策7選の全概要は、以下です。

【ワンルームマンションの空室対策1|費用を見直す】
・敷金・礼金を見直し「ゼロゼロ物件」にする
・一定期間フリーレントを実施する
・キャッシュバックを取り入れる
【ワンルームマンションの空室対策2| 入居システムを見直す】
・短期賃貸契約を導入する
・保証人不要のシステムを導入する
・ペット不可条件を緩和する 
【ワンルームマンションの空室対策3| 集客方法を見直す】
・物件の写真や動画のクオリティ向上を図る
・オリジナルの間取り図を作成する
・オンライン内見を導入する
・ソーシャルメディアを活用する
・入居者紹介プログラムを導入する
・レビューや口コミを入居者に投稿してもらう
【ワンルームマンションの空室対策4|  共用設備を改善する】
・共用設備を充実させる
・清掃とメンテナンスを徹底する
・入居者の共用部の使用方法が適切かチェックする
【ワンルームマンションの空室対策5|需要の高い設備を導入する】
・スマートホーム設備を導入する
・オール電化に対応する
・高速インターネットの無料提供をする
・家具を付ける
・宅配ボックスの設置をする
【ワンルームマンションの空室対策6| リフォームする】
・アクセントクロスを導入する
・3点ユニットバスをセパレートに改装する
・和室から洋室にする
・ウォシュレットを設置する
・モニター付きインターホンを設置する
【ワンルームマンションの空室対策7| 最後の手段として家賃の値下げを検討する】【ワンルームマンションの空室対策+α| 退去させない管理!賃貸管理会社を見直す】

空室対策を見たときに、どれを実践したらいいのか迷った方も多いでしょう。

記事の後半「11. ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイント3つ」でお伝えしますが、ワンルームマンションにおける空室対策を行うにあたって、ひとつではなく必要な対策を組み合わせて実施しましょう。

そうすることで、より幅広い入居候補者へアプローチが可能となります。

次の章では、さっそくあなたが今やるべき空室対策についてチェックしていきます。


2. あなたのワンルームマンションの空室対策で今やるべきことをチェック

前章まででワンルームマンションの空室対策は、複数あることをおわかりいただけたかと思います。

しかし、「自分は何から手を付けたらいいのかさっぱりわからない…」と感じた方もいるのではないでしょうか。

そこで以下の表から、あなたのワンルームマンションの空室対策で今やるべきことをチェックしてみましょう。

あなたの現状今やるべき空室対策
敷金・礼金を2ヶ月分ずつ取っている競合物件と賃料があまり変わらない気がする3. ワンルームマンションの空室対策1|費用を見直す
入居には保証人必須にしている4-2. 保証人不要のシステムを導入する
契約条件は定期借家契約のみである4-1. 短期賃貸契約を導入する
ペットは不可の物件である4-3. ペット不可の条件を緩和する
自分の物件のマイソク(チラシ)は見たことがない5-1. 物件の写真や動画のクオリティ向上を図る
5-2. オリジナルの間取り図を作成する
客付けは管理会社にすべてお任せ5-3. オンライン内見を導入する
5-4. ソーシャルメディアを活用する
5-5. 入居者紹介プログラムを導入する
5-6. レビューや口コミを活用する
共用設備にこだわりはない6. ワンルームマンションの空室対策4|  共用設備を改善する
入居者層は若年層が多い7-1. スマートホーム設備を導入する
7-2. オール電化に対応する
7-3. 高速インターネットの無料提供をする
入居者層は単身赴任者やインターンシップ生が中心である4-1. 短期賃貸契約を導入する
7-4. 家具を付ける
物件の築年数が10~15年経っている8. ワンルームマンションの空室対策6| リフォームする

「今やるべき空室対策」の各項目をクリックすると、該当する空室対策へリンクできますので、さっそく空室対策に取り組んでいきましょう。


3. ワンルームマンションの空室対策1|費用を見直す

ワンルームマンションの空室対策1つ目は、費用の見直しです。

以下3つの方法を見ていきましょう。

・敷金・礼金を見直し「ゼロゼロ物件」にする
・一定期間フリーレントを実施する
・キャッシュバックを取り入れる

順番に解説します。

3-1. 敷金・礼金を見直し「ゼロゼロ物件」にする

現状の敷金・礼金を見直し、どちらも入居者から費用をもらわない0円の「ゼロゼロ物件」にする空室対策です。

引っ越しのときには、退去や引っ越し業者への支払いなどに多くの費用がかかります。

ワンルームマンションを選ぶ学生や社会人になりたての人などはなかなか資金に余裕がなく、住まいにかけられるお金が限られる人も多いでしょう。

敷金・礼金を見直すと初期費用を減らせるので、入居者の負担が少なくなることから魅力的に映り、競合と迷ったときにも選ばれやすくなります。

ただし敷金・礼金には以下の役割があります。

敷金:賃貸オーナーへ預ける担保。賃料の未払いや退去時の原状回復費用に充てられる。
礼金:賃貸オーナーへのお礼。返金はされない

敷金・礼金を0円にすると収入が減るだけでなく、退去時の原状回復費用が大きな負担になるほか、賃料の未払い時に補填するお金がないデメリットがあります。

そのため、敷金・礼金の見直しに合わせて、以下の対策も実施してリスクを抑えておきましょう。

ゼロゼロ物件にするときに賃貸オーナーのリスクを抑える対策
・入居前に設備の不備を入居者と確認。故意的に破損した箇所を負担するよう契約書に記載する。
・入居者負担で保証会社を利用してもらい、賃料の未払い時の収入を確保する。
・1年以上の契約にし、頻繁な退去を防いで原状回復費用の発生頻度を減らす。

3-2. 一定期間フリーレントを実施する

一定期間賃料を無料にして入居者の負担を減らす空室対策が「フリーレントキャンペーン」です。

たとえば、以下のような空室対策に効果的です。

・繁忙期(3~4月)を過ぎても入居者が決まらない
・空室が長引いている
・空室対策でリフォームしようとしている

フリーレントキャンペーンは早く空室を埋めたいときに効果的な方法で、初期費用を減らしたい入居者へアピールできます。

ワンルームマンションを選ぶ学生や社会人になりたての人など資金に余裕がなく、住まいにかけられるお金が限られる人にとって魅力的に映ります。

また空室が埋まらずリフォームを考えている場合は、多くのコストをかけずに実施できるのでフリーレントキャンペーンは先に試していただきたい方法といえるでしょう。

空室がつづくほど損失は大きくなりますが、フリーレントキャンペーンで早く入居者が見つかれば、キャンペーン後には毎月賃料が入ってきます。

一定期間は賃料は入りませんが、長期的に見たときに損失を減らせる方法といえるでしょう。

フリーレントキャンペーンを設定するときの例には、以下のような方法があります。

・入居日から0.5~3ヶ月無料
・入居日から月末まで日割り分家賃無料

賃貸オーナーにとっても収入がなくなるため、一般的には1ヶ月に設定するケースが多いかもしれません。

また広告費や原状回復費用などを考慮すると、短期で解約されてしまうと赤字になります。

リスクを抑えるためにも「1年以上の入居を条件とする」といった「短期解約違約金」を設定しておくと安心です。

3-3. キャッシュバックを取り入れる

入居が決まったら家賃1ヶ月分や〇万円などのキャッシュバック制度を取り入れる空室対策は、入居者がお得感を得られるので空室が埋まりやすくなります。

ワンルームマンションを選ぶ学生や社会人になりたての人など、経済的にまだに余裕がなく、住まいにかけられるお金が限られる人にとって魅力的に映ります。

以下は株式会社ベツダイが打ち出している、キャッシュバックキャンペーンの広告です。

出典:株式会社ベツダイ「引越し代キャッシュバックキャンペーン」

家賃の最大3ヶ月分のキャッシュバックが受け取れるので、1ヶ月10万円の物件であれば30万円となり、かなりお得ですよね。

ほかにもギフト券や電子マネーなどをプレゼントするケースもあり、多くの不動産会社や賃貸ポータルサイトで取り入れられています。

ただし、入居後すぐに退去されてしまうと賃貸オーナーの損失が大きくなってしまうので、注意点が必要です。

以下のような、短期解約違約金の条件をつけてリスクを減らしましょう。

・2年以上の入居を前提
・1年未満で解約の場合賃料の2ヶ月分
・1年以上2年未満で解約の場合賃料の1ヶ月分

またキャッシュバックという名目にすると「なかなか決まらない人気のない賃貸物件なのかな?」「キャッシュバックって怪しい物件?」と感じてしまう人もなかにはいます。

そのため、以下のようなキャンペーン名にすると入居候補者の好感度を高められるでしょう。

・入居お祝い金・引っ越しお祝い金
・新生活応援キャンペーン・期間限定キャンペーン
・春の住み替え応援キャンペーン

ポータルサイトや不動産会社と相談のうえ、ワンルームマンションの空室対策にフリーレントの活用を相談してみてください。


4. ワンルームマンションの空室対策2| 入居システムを見直す

空室対策ではほかにも、以下3つの入居システムの見直しを視野に入れることをおすすめします。

・短期賃貸契約を導入する
・保証人不要のシステムを導入する
・ペット不可条件を緩和する

順番に解説します。

4-1. 短期賃貸契約を導入する

通常は普通賃貸借契約で契約を結び、5月~8月頃の閑散期のみ短期賃貸契約を導入するといった方法も空室対策として有効です

普通賃貸借契約は1年以上の契約が主ですが、短期賃貸契約とは、ウィークリー賃貸やマンスリー賃貸ともいわれる1週間や1か月などの短い期間の賃貸契約です。

長くても1年くらいとなり、短期賃貸契約の物件は長期的な住まいではなく仮住まいとして利用されます。

そのため以下のような入居候補者が主となるので、ワンルームマンションの空室対策にぴったりです。

・出張や研修などで一時的に住まいが必要な人
・短期の単身赴任者
・インターンシップ生
・海外旅行者

短期賃貸契約の特徴は、以下のとおりです。

短期賃貸契約の特徴
集客方法一般的な賃貸ポータルサイトは使用しない。短期賃貸契約に特化したサイトであるグッドマンスリーマンスリーマンションドットコムなどを利用する。
内覧入退去頻度が高いため、基本的におこなわない
賃料前払いとなり、退去後の清掃費用も込みで受け取る長期で入居することがないので、柔軟に設定しやすい
家具備え付ける。その分賃料も高めに設定できる。

短期賃貸契約では入居やの入れ替わりが激しいことから、契約書の作成業務や鍵の受け渡しなどの業務数が増え、手間が大きくなります。

賃貸管理会社へ委託する場合は、一般的な賃貸借契約よりも費用が高めに設定されるケースが多いことを知っておいてください。

そのため繁忙期はいい条件で普通賃貸借契約を締結し、閑散期に短期賃貸契約で運用しながら空室期間を減らすことがおすすめです。

4-2. 保証人不要のシステムを導入する

保証人を不要にすると、借主によっては入居のハードルが下がることから、空室対策になります。

以下のようにたとえ生活能力があっても、保証人を立てられない人は多数です。

・高齢者・家族との関係が疎遠な人
・兄弟がいない人
・頼れる友人や知り合いがいない人
・保証人を頼むには気後れする人

このような人を入居候補者にするために、保証人不要のシステムを導入します。

保証人不要のシステムには、以下のような方法があります。

保証人不要のシステム概要
おすすめ!:保証会社を利用してもらう・家賃を滞納されたら保証会社が代わりに支払ってくれるので安心・保証料は家賃の50~100%、更新時は1万円程度
一定条件を満たして保証人を不要にする・物件の所有会社が提携するクレジットカードで家賃を支払う場合に導入(審査に通っているので安心)
・年収や貯蓄額などの審査をする場合に導入
リスク大:保証人をまったく不要にする(あまりおすすめはできない)・不人気すぎる物件で、まったく空室が埋まらない場合に導入
・もしくは定期借家契約で更新がない場合に導入(リスクがある人でも期間が終われば必ず契約が終わる)

一般的に多い方法は、なかでも保証会社の利用です。

借主が費用を支払うことで、保証会社が保証人の代わりを担います。

賃料の延滞が起きたときは保証会社が借主へ支払いをおこなうので、賃貸オーナー側は費用面で困ることはありません。

保証人を立てなければ入居者にとってはうれしい反面、賃貸オーナーは賃料を得られないリスクが伴いますので、確実に家賃を回収できる方法を選びましょう。

4-3. ペット不可条件を緩和する

ワンルームマンションの場合は、間取りの自由度が少ないことから独自性を出しづらいものの、ペットの不可条件を緩和すると競合との差別化がしやすくなります。

賃貸ポータルサイトを利用してペット可の物件に絞って検索すると、ファミリー向け物件の場合でももちろん検索該当数は少なくなります。

しかし、ワンルームはファミリーマンション以上に絞られることから、圧倒的に差別化できます。

たとえば、以下はSUUMOのワンルームマンションの掲載件数です。

出典:SUUMO

ここで「ペット相談」という項目にチェックを入れてみます。

出典:SUUMO

ほかの条件を入れずに検索してみると、以下のように絞り込まれます。

出典:SUUMO

該当する物件数は60,558件から6,456件とおよそ1/10となり、競合と大きな差別化ができることをおわかりいただけるでしょう。

同じように3KDKの物件を検索しても、16,064件から3,931件と1/4にしかならないので、ワンルームだからこそペット不可の条件は緩和すべきといえます。

しかし賃貸オーナーのなかにはペット可とすると、以下のような心配をする方もいるかもしれません。

・室内を汚されそう
・室内に臭いがつきそう
・近隣から苦情が来そう

そこで、対策として以下のような方法をおこなうと賃貸オーナー側のリスクを抑えられるので、知っておいてください。

賃貸オーナー側のリスクを抑える対策
原状回復費用を確保する敷金・礼金を増やす賃料を増やす
飼育できるペットの数や種類を制限する小型犬または猫に限定猫と犬を合わせて合計3頭まで小型犬は2頭まで大型犬なら1頭までなど
室内環境を整える防臭の壁紙を使用する遮音材のシートを使用する吸音材のパネルを使用する
ペットによるキズは借主負担にする国土交通省においてもペットがいることで生じるキズは通常の生活とは関係がない。
そのため、入居者が負担することが一般的とされている。出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン (再改訂版)」

また既存の入居者への配慮も忘れてはいけません。

もともとペット不可だから入居した方も少なからずいるでしょう。

ペットにする前に通知を出したり承諾を求めたりするなど事前の準備期間も確保しておいてください。


5. ワンルームマンションの空室対策3| 集客方法を見直す

入居システムの見直し方をおわかりいただけましたら、つづいて集客方法についても見ていきましょう。

ワンルームマンションの集客方法の見直しには、以下6つが挙げられます。

・物件の写真や動画のクオリティ向上を図る
・オリジナルの間取り図を作成する
・オンライン内見を導入する
・ソーシャルメディアを活用する
・入居者紹介プログラムを導入する
・レビューや口コミを入居者に投稿してもらう

順番に解説します。

5-1. 物件の写真や動画のクオリティ向上を図る

ポータルサイトやSNS、マイソクで掲載する物件の写真や動画のクオリティ向上を図り、魅力を最大限に伝えてください。

ワンルームマンションに住む人は、誰かと住むわけではないので自分自身で住む物件について、良し悪しを判断しなければなりません。

そのため、できるだけ物件の情報源は目に留まりやすく分かりやすいものにしておく必要があります。

たとえば賃貸物件で客付けをするときに用いる「マイソク」という「物件の概要・間取り図・契約情報」などをまとめた資料を例に挙げてみます。

このとき使用する画像が以下のように白黒で2,3枚だと、見づらくあまり魅力を感じないですよね。

一方で、たとえば弊社ルーム・スタイルでは、一眼レフを使用して多くの写真を掲載するだけでなく、以下のように、バーチャルな画像も見ることができます。

360度部屋の中を見られたり、家具を消したときの雰囲気を感じられたりすることで、より自分が住んだときについて体感してもらえるのでおすすめです。

自分の物件が今どのように掲載されてるか賃貸ポータルサイトを見て、賃貸管理会社や不動産屋と相談しながら、掲載する写真や動画をより良いものにブラッシュアップしていきましょう。

ただマイソクを作成して募集するのではなく、入居候補者の目をいかに惹きつけられるようにするかが重要です。

5-2. オリジナルの間取り図を作成する

物件チラシのマイソクを作成するときに、オリジナルの間取り図を作成すると入居候補者の目を引けるので、客付けしやすくなり、空室対策に効果的です。

5-1. 物件の写真や動画のクオリティ向上を図る」でお伝えしたように、マイソクが白黒では、入居候補者にとってわかりづらく、物件の魅力が半減してしまいます。

誰かと住むわけではないワンルームマンションは、一人で良し悪しを判断しなければなりません。

できるだけ物件の情報源は目に留まりやすく、分かりやすいものにしておきましょう。

白黒ではなく、フローリングや和室・水回りの色を変えたりするだけでも間取り図の印象は変わります。

以下は無料で利用できる間取り作成ツール、WebCADで作成した間取り図です。

出典:WebCAD

色を付けると…

出典:WebCAD

白黒ではなく和室は緑、フローリングは茶色などにするとなんとなく部屋のイメージがわきますよね。

さらに視認性を良くするために、トイレや洗面台を設置したり、テーブルを実際に置いてみたりして、物件の雰囲気を感じてもらってもいいでしょう。

出典:WebCAD

5-3. オンライン内見を導入する

内見のしやすさが上がると入居率も向上するので、オンライン内見の導入は空室対策になります。

賃貸オーナーや賃貸管理会社のスタッフが物件へ行き、現地と入居候補者との間をZoomやLINEなどでつなげるだけでできるのでオンライン内見のハードルは高くありません。

ワンルームマンションを借りる人のなかには転勤やインターンシップ・出張などで現在の住まいから遠方へ行く方も多いです。

現地へ行き、内見したうえで住まいを決めるには日常生活が忙しいなかで難しいケースもあるでしょう。

とはいえ、これから住む家について自分の目でしっかり見極めたいと感じる方は少なくありません。

そこでオンライン内見ができると競合との差別化につながるので、内見方法を変えるだけでも空室対策に効果的であることを知っておいてください。

5-4. ソーシャルメディアを活用する

空室対策として入居者を募集するにあたって、XやInstagramなどのSNSを活用できます。

ワンルームマンションを利用する人は基本的に単身者です。

SNSを利用する世代は学生や新卒の社会人など10代~20代が中心で単身者の可能性が高いので、効果的に入居者を募集できます。

以下は実際に「入居者募集」で検索したときに表示されたポストです。

<blockquote class=”twitter-tweet”><p lang=”ja” dir=”ltr”>六本木駅5分 乃木坂駅12分 六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館徒歩圏内の事務所利用可能なワンルーム、入居者募集中!<a href=”https://t.co/bvshwAiXDW“>https://t.co/bvshwAiXDW</a><br>【秀和六本木レジデンス】<a href=”https://twitter.com/hashtag/%E8%B3%83%E8%B2%B8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#賃貸</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E4%BD%8F%E5%B1%85?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#住居</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%89%80?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#事務所</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E9%83%A8%E5%B1%8B%E6%8E%A2%E3%81%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#部屋探し</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E7%89%A9%E4%BB%B6%E6%8E%A2%E3%81%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#物件探し</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E4%B8%80%E4%BA%BA%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#一人暮らし</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E6%B8%AF%E5%8C%BA?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#港区</a> <a href=”https://twitter.com/hashtag/%E5%85%AD%E6%9C%AC%E6%9C%A8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw“>#六本木</a> <a href=”https://t.co/vhfV1FoBr4“>pic.twitter.com/vhfV1FoBr4</a></p>&mdash; ミッドランズ不動産 (@MIDLANDS6) <a href=”https://twitter.com/MIDLANDS6/status/1799022453777432982?ref_src=twsrc%5Etfw“>June 7, 2024</a></blockquote> <script async src=”https://platform.twitter.com/widgets.js” charset=”utf-8″></script>

SNSでは画像のほかにも動画を使用できるので、複数枚の画像を掲載することでしっかり物件の魅力を伝えることができますよ。

またハッシュタグ「#」と一緒に地名やワンルームマンション・一人暮らしなどをつけて投稿することもポイントです。

ハッシュタグを付けるとキーワードに引っかかって投稿が表示されるので、物件を探している人に、検索画面からより見つけてもらいやすくなるでしょう。

5-5. 入居者紹介プログラムを導入する

既存の入居者から友人や知人に物件を紹介してもらう、入居者紹介プログラムの導入も空室対策になります。

たとえば所有物件が大学の近くにあるワンルームマンションであれば、住んでいる学生が卒業すると一般的に退去となることが多いでしょう。

そのような場合に、入居者紹介プログラムを導入すると、新入生やこれから一人暮らしを検討する後輩などへ、既存の入居者から物件の紹介を期待できます。

以下は実際に、株式会社グローバルエージェンツが掲載している友人紹介プログラムです。

出典:SOCIAL APARTMENT「【期間延長】千葉4物件限定!友人紹介プログラム」

契約に結びついた場合に、紹介した入居者と紹介された新たな入居者双方が30,000円ずつもらえる制度です。

キャッシュバックのほかにも、ギフト券や賃料の割引制度などでもいいですね。

共用部の清掃や入居者対応などをしっかりおこない「紹介したい!」と思わせるような物件ににしたうえで、紹介する人にとってメリットを感じられるようなプログラムにすることが大切です。

不動産会社や管理会社と相談しながら、入居者紹介プログラムの導入を進めていきましょう。

5-6. レビューや口コミを入居者に投稿してもらう

レビューや口コミを投稿してもらい、空室対策に活用する方法です。

ワンルームマンションを選ぶ人は単身者なので、ほかの人と相談することが少なく、自分自身で物件の情報を探します。

入居者目線になったとき、レビューや口コミのいい物件であれば安心しますよね。

また多くの口コミがあれば「人気の物件なんだ」と認識してもらうきっかけにもなるでしょう。

ここでは、100万件以上の口コミが投稿されている不動産口コミサイト「マンションノート」を例に見ていきます。

現在住んでいる人や過去に住んでいた人のほか、賃貸を検討中の人などだれでも口コミを書けます。

以下は大阪ベイレジデンスの口コミです。

出典:マンションノート「大阪ベイレジデンス」

146件の口コミが記載されており、住民の雰囲気や清潔度のほか、周辺環境まで詳しくわかります。

マンションについて詳細にわかるので、入居候補者側からしたら非常に参考になるでしょう。

このほかマンションレビューマンションコミュニティなどの口コミサイトがあるので、ギフト券のような簡単な謝礼とともに入居者へ投稿を依頼してみましょう。


6. ワンルームマンションの空室対策4|  共用設備を改善する

 

集客方法の見直しからできる空室対策ついてご理解いただけましたでしょうか。

つづいては共用設備について見ていきたいと思います。

共用設備の改善によってできるワンルームマンションの空室対策は、以下3つが挙げられます。

・共用設備を充実させる
・清掃とメンテナンスを徹底する
・入居者の共用部の使用方法が適切かチェックする

順番に解説します。

6-1. 共用設備を充実させる

共用設備の充実は入居者の満足度を上げられるので、空室対策に効果的です。

ワンルームマンションに住む人は誰かと暮らしているわけではないため、物件に不満があれば自分一人で決めて簡単に退去できてしまいます。

そのため、退去につなげないためにも満足度の向上は大切です。

とくに自転車置き場や、24時間使用できるゴミステーションなどは、需要の高い共用設備といえるでしょう。

費用目安はサイズにもよりますが、以下を参考にしてください。

【自転車置き場4台用:87,800円】

出典:楽天「サイクルポート YKK YKKap アリュース ミニ 600タイプ

【ゴミステーション 約1000L(45Lゴミ袋 約22袋):100,859円 】

出典:楽天「ゴミステーション 大型ゴミ箱 ダイケン スチール製クリーンストッカー CKR-1607-2 

ワンルームマンションに住む単身者であれば、ちょっとした移動は自転車を使用する機会は多いです。

また、仕事で忙しければ24時間自由にゴミ出しできる環境があるとうれしいですよね。

実際、アルファあなぶきStyleが782人におこなったごみ出しに関するアンケートでは、以下のような回答を得られています。

Q5.マンションのごみ出しサービスについて、ぜひ欲しい思うものを1つ教えてください。(1つ回答)A.24時間いつでもごみが出せる445人(56.9%)

参考:ごみ出しに関するアンケート

ただし注意点として自転車置き場や、24時間使用できるゴミステーションを設置すると以下のようなリスクも生じる可能性があります。

自転車置き場を設置することで生じるリスクと対策
駐輪場の使用マナーが悪い例:
幅をとって斜めに置く、空気入れ・修理道具などが放置されている
・使用場所をあらかじめ指定しておく
・私物を置かないよう注意喚起をする
2段式の場合は上段の人が使用しにくい・女性は下段にするようできるだけ配慮する
・難しいときは事前に希望者へ伝える
使用されていない古い自転車が放置される定期的に駐輪場の使用状況を確認する
24時間使用できるゴミステーションを設置することで生じるリスクと対策
異臭を発生させる可能性がある脱臭機の設置や住民へ袋を二重にしてもらうよう掲示する。
騒音を発生させる可能性がある(特にビン・缶の廃棄時)深夜のゴミ捨ては住民へマナーを守ってもらうよう掲示する。
集積所周辺が不衛生になる場合がある賃貸オーナーや管理会社の定期的な清掃が必須となる。住民へ袋を二重にしてもらうよう掲示する。

共用設備を充実させると空室対策にはなりますが、賃貸オーナーの対策が必要となるので、あらかじめ理解しておきましょう。

6-2. 清掃とメンテナンスを徹底する

共用部の清掃やメンテナンスの徹底は、既存の入居者の住み心地を改善して退去につながらせないだけでなく、内見者の印象も向上させ客付けしやすくなります。

ワンルームマンションに住む人は、誰かと暮らしているわけではありません。    

物件が汚かったり、不備が多かったりして住み心地が悪ければ、自分一人の決断だけで簡単に退去できてしまいます。

そのため、清掃とメンテナンスの徹底は大切です。

ワンルームマンションの主な清掃やメンテナンス箇所は、以下です。

清掃箇所エントランス:マンションの入り口やロビーなどの共用部分。
階段や廊下:各階の廊下や階段、エレベーターの前のスペース。
エレベーター:エレベーター内部およびエレベーターの出入り口。
ゴミ置き場:ゴミ捨て場やリサイクルエリア。
駐輪場や駐車場:自転車や車の駐車スペース。
共有施設:洗濯室や共用ラウンジ、集会室など。
メンテナンス箇所排水設備:排水管の清掃、詰まりの解消。
屋根や外壁:ひび割れ補修、屋根の点検、雨漏り対策。
庭や植栽エリア:植栽の剪定、雑草の除去、害虫駆除。
電灯の交換:廊下やエントランス、階段など。

自分自身でおこなうには難しいので、賃貸管理会社や業者へ依頼して清潔感を保ち、入居者が困っていないか日頃から気にかけるようにしましょう。

また、入居者へアンケートをとってみることもひとつです。

自分で気づきにくい困りごとや不具合について知れるので、改善に役立つでしょう。

6-3. 入居者の共用部の使用方法が適切かチェックする

以下の共用部を入居者が適切に使用しているかチェックすることで、住み心地が改善して退去されにくく、入居候補者からの印象も良くなります。

エントランス:マンションの入り口やロビーなどの共用部分。
階段や廊下:各階の廊下や階段、エレベーターの前のスペース。
エレベーター:エレベーター内部およびエレベーターの出入り口。
ゴミ置き場:ゴミ捨て場やリサイクルエリア。
駐輪場や駐車場:自転車や車の駐車スペース。共有施設:洗濯室や共用ラウンジ、集会室など。

自身が住む物件の共用部が汚れていると、悪臭や見た目の悪さなどから住み続けたいとは思わないでしょう。

共有施設で騒いでいる人がいれば、居心地が悪くクレームにもつながります。

単身者であるワンルームマンションに住む人は、住み心地が悪ければ、自分一人の決断だけで簡単に退去できてしまいます。

入居者が共用部を適切に使用できていなければ共用の掲示板で注意書きをしたり、賃貸管理会社を通じて注意をしてもらったりして対処しましょう。


7. ワンルームマンションの空室対策5|需要の高い設備を導入する

共用部を意識した空室対策についておわかりいただけたら、次は設備です。

以下5つの入居者から需要の高い設備を導入することで、効果的な空室対策ができます。

・スマートホーム設備を導入する
・オール電化に対応する
・高速インターネットの無料提供をする
・家具を付ける
・宅配ボックスの設置をする

順番に解説します。

7-1. スマートホーム設備を導入する

空室対策のために導入していただきたい入居者から需要の高い設備のひとつに、スマートホーム設備があります。

スマートホーム設備を導入すると、以下のような自宅のさまざまなシステムをリモートで制御・管理できます。

 

スマートロック:
1~5万円程度
インターネットを通じてドアの施錠・解錠ができる。スマートフォンを使って遠隔操作が可能で、鍵を持ち歩く必要がない。
スマート照明:
5,000円程度~
スマートフォンや音声コマンドでオンオフや明るさ、色の調整ができる。スケジュール設定やセンサーによる自動点灯も可能。
スマートセキュリティカメラ:
6,000円前後~
映像をリアルタイムで確認でき、モーションセンサーや録画機能をもつ。スマートフォンを使って遠隔で監視できるので防犯に役立つ。
スマートドアベル:
4,000円程度~
インターネット接続で、自宅にいなくてもリアルタイムで映像と音声のやり取りができる。置き配の依頼もできる。
スマート災害検知センサー:
3,000円前後~
火災警報器、煙探知機、漏水センサーなどの異常を検知して、スマートフォンに通知を送る。

 

ワンルームマンションに住む入居者層は一般的に、日中は仕事や学校などで家を空けることが多い単身者の一人暮らしです。

・朝起きるのがとにかく苦手。スマート照明で朝自動的に明るくして目を覚まそう
・学校についたけど、鍵を閉めたかわからなくなった!スマートロックで閉めよう
・宅配便の時間に間に合わなさそうだから、スマートドアベルで対応しよう

自宅に誰もいないからこそ、このように朝起きることから帰宅後の家事まですべて自分でやらなければならなります。

もしスマートホーム設備がある物件であれば、日常生活が格段に便利になりますよね。

費用も数千円から導入でき、ECサイトからの購入も可能なので、スマートホーム設備は手を付けやすい空室対策といえます。

入居者が魅力を感じるだけでなく、競合との差別化にもつながるため、積極的な導入をおすすめします。

7-2. オール電化を導入する

ガスを使用せず、料理や空調・給湯などにすべて電気を使用するオール電化に対応した物件にする空室対策もあります。

近年はオール電化の住宅も多く、ワンルームマンションに住む学生や新社会人などはガスコンロではなく、実家で使用していたIHのほうが使い慣れていることは多々あります。

高齢者がワンルームマンションで暮らすにあたって、火を消し忘れることがなく火事のリスクが減ることも入居するきっかけになるでしょう。

オール電化の場合「エコ」「光熱費が安い」といったプラス要素のイメージが大きく、入居者から人気が高いです。

また入居者にとって、賃料や光熱費を抑えられるメリットがあります。

ガスを引かないことからコストが抑えられ、オール電化の物件は同じグレードでも賃料が安い傾向となります。

深夜帯の電気代もオール電化の場合は安くなることから、ライフスタイル次第で光熱費を抑えられるため、入居者からの需要が高いといえるでしょう。

またオール電化は賃貸オーナーにとって空室対策以外にも、以下のようなメリットがあります。

賃貸オーナーがオール電化を導入するメリット
・火災が起こるリスクが減る
・災害時の復旧が早い

火を使わないオール電化にすると、火災のリスクが大きく減ります。

また、災害時に復旧が早いのはガスよりも電気のため、万が一のときを考えると被害を少しでも抑えられるでしょう。

では、実際にオール電化にするといくらかかるのでしょうか。

ワンルームマンションの賃貸物件において、オール電化の主な設備としては以下が挙げられます。

IHクッキングヒーター:
約4~15万円
ガスコンロではなく、フラットな天板を使用。掃除が楽になるため、忙しい単身者にも人気。
エコキュートor電気温水器:
総額:約40~80万円​​​​​​​​
お湯を沸かす設備。電気温水器の方が小さく価格は安い。ただしエコキュートのほうが電気代が約1/3と安く、双方的に見るとお得。​​​​

ワンルームマンションでガスからオール電化にする場合は、総合的に100万円程度見ておいてください。

ワンルームマンションのオール電化は補助金の利用もできる
オール電化は補助金制度の活用もできるので、うまく利用してお得に空室対策しましょう。
給湯省エネ2024事業:エコキュートの導入に使用できる
賃貸集合給湯省エネ2024事業:賃貸オーナーを対象にした給湯器の導入費用の補助金をもらえる

7-3. 高速インターネットの無料提供をする

通信インフラとして重要な、高速インターネットの無料提供も空室対策になります。

事実、全国賃貸住宅新聞の入居者に人気の設備ランキング 付加価値編では、2022年につづき、2023年もインターネット無料が単身者・ファミリーともに1位でした。

(出典:全国賃貸経営新聞「ネット無料、首位独走【入居者に人気の設備ランキング2023 付加価値編】」)

ただしインターネットではなく、「高速インターネット」を導入することが重要です。

速度の遅さはたとえ無料であっても入居者がストレスを感じる原因になり、クレームにつながる可能性も否定できません。

最近はオンライン授業や、オンラインゲームでインターネットを使用する人も多いです。

オンライン授業を受講しないといけない学生や、家族に気を遣わずオンラインゲームに集中したいといった入居者もワンルームマンションには少なくありません。

速度が遅ければ日常的に困り、クレームだけでなく早期退去されてしまう可能性もあるため、快適な通信環境を用意しましょう。

高速インターネットを導入するにあたってかかるコストは、毎月「1,000円~2,000×戸数」程度を目安としてください。

しかし賃料5,000円程度アップも見込めるため、空室対策ができるとともに収益も高められ、総合的にお得な方法といえるでしょう。

7-4. 家具を付ける

ワンルームマンションは単身赴任やインターンシップなどでも借りる人が多いため、家具付きにすることで入居者の負担を減らせ、魅力を高められます。

入居者にしてみれば初期費用を抑えられ、買いそろえる手間もかかりません。

家具付きのマンションであれば引っ越しで労力を使うなかで負担が大きく抑えられるでしょう。

一方賃貸オーナー側からしても空室対策になるだけでなく、賃料を高く設定しやすいため利点があります。

家具付きマンションにするにあたって、以下のような家具をそろえるといいでしょう。

必須
ベッド30,000円〜50,000円
机(テーブル)と椅子30,000円
エアコン50,000〜70,000円
冷蔵庫50,000円
洗濯機50,000円
電子レンジ20,000円
カーテン20,000円
炊飯器10,000〜20,000円
あればより良い
ソファ30,000円〜50,000円
テレビ50,000円

基本的に処分に困る大きな家具を中心に用意しましょう。

とくにエアコンは「付いてなければ物件を選ばない」という人も多いほど必須の家電なので必ず付けてください。

またテレビは最近スマートフォンやパソコンでも見られるため、入居者にとってはなくても困らないケースも多いです。

ソファはあると喜ばれるものの、それなりに費用がかかります。

またワンルームマンションでは6畳や8畳程度が多く、ベッドや机・椅子などを置くと、さらにソファまでは置けない可能性も高いので予算や部屋の広さに応じて用意してください。

注意点として、家具付き物件の場合の修繕費用は、賃貸オーナー負担です。

備え付けの家具が壊れても入居者に負担してもらえないため、高額な家電や、華奢で壊れやすい家具などを選ばないようにしましょう。

7-5. 宅配ボックスの設置をする

Amazon楽天などの通販を利用する人も多いことから、宅配ボックスの設置もあるとうれしい設備のひとつです。

自宅を空けることの多い会社員や学生の場合は、再配達の手間が増えてしまいますが、宅配ボックスが設置されていればいつでも受け取れるので利便性が向上します。

宅配ボックスには以下のような2種類があります。

【ダイヤル式宅配ボックス】

ダイヤルを回転させて番号を合わせることで解錠する。
宅配業者が暗証番号を設定して、番号を配達通知書に記載の上ポストに入れる。
導入費目安:12ボックス設置する場合 60万円程度~維持費:なし

【電子式宅配ボックス】

暗証番号や非接触型ICカードを使用して解錠する。
スマートフォンアプリと連携して遠隔操作ができるものもある。
ダイヤル式よりもセキュリティ面では高い。
導入費目安:12ボックス設置する場合 80万円程度~
維持費:5,000円〜

また、知っておいていただきたいこととして、電子式は維持費がかかります。

電気代や保守管理費用などが発生するので、維持費を含めて導入を検討しましょう。


8. ワンルームマンションの空室対策6| リフォームする

つづいて、リフォームによる空室対策をお伝えしていきます。

たとえ物件が古くなくても、以下5つの入居者のニーズに合った設備に変えることで入居者から選ばれやすくなります

【退去を待たずに今すぐできること】
・アクセントクロスを導入する
・ウォシュレットを設置する
・モニター付きインターホンを設置する

【退去してから取り組むこと】
・3点ユニットバスをセパレートに改装する
・和室から洋室にする

順番に解説します。

8-1. アクセントクロスを導入する

アクセントクロスは多額な費用をかけなくてもできるリフォームなので、空室対策するにあたっておすすめです。

入居者からすると、ぱっと見たときに目を引くアクセントクロスによっておしゃれな空間に住め、部屋にオリジナル感が出ます。

とくに学生や新社会人などワンルームマンションを借りる若い単身者は、部屋の内装にこだわりをもつ人も多いので、おすすめのリフォームといえるでしょう。

色は人によって感じ方が異なりますが、一般的には以下のようなイメージがもたれています。

情熱、エネルギー、愛、強さ、熱さ
冷静、知性、信頼、安心、平和、清涼感、広大さ、深さ
黄色明るさ、陽気さ、快活さ、希望、暖かさ、楽観性、軽やかさ
自然、癒し、安らぎ、成長、調和、、平穏、健康、安定感
純粋、清潔、無垢、神聖、完璧、冷たさ、中立、潔白、軽やかさ、透明感
力強さ、重厚感、高級感、ミステリアス、洗練
グレー中立、控えめ、落ち着き、曖昧さ、大人しさ
高貴、神秘的、優雅、クリエイティブ、豊かさ、贅沢、独創性
茶色大地、安定感、温かみ、素朴、親しみやすさ、レトロ、重厚感、伝統、自然
ピンク可愛らしさ、愛らしさ、ロマンチック、若々しさ、甘さ、柔らかさ、女性らしさ、やさしさ

色を工夫することで部屋のイメージも変えられるので、参考にしてください。

費用面は6~10畳で30,000~50,000円程度でできるためコストを抑えられ、賃貸オーナーにとっても取り組みやすいといえるでしょう。

8-2. ウォシュレットを設置する

若い世代にとっては「ウォシュレットはあって当然」と考える人も少なくなく、ウォシュレットの設置はしておいたほうがいいでしょう。

とはいえ、現在洋式のトイレであれば費用はそこまで高くないので安心してください。

取り付け費用は7,000~8,000円程度で済み、ウォシュレット本体も安ければ10,000円程度から購入できます。

和式トイレから洋式にする場合は10~20万円ほど見ておきましょう。

8-3. モニター付きインターホンを設置する

安全面から考えると、モニター付きインターホンの設置は必須と考える人は多く、空室対策に有効です。

最近では多くの物件でモニター付きインターホンを取り入れているため、ない場合は競合に負けてしまう要素にもなってしまうので注意しましょう。

入居者にしてみればモニター付きインターホンがあることで、直接顔を合わせることなく、すぐリビングで対応できます。

営業や勧誘の場合は対応しないという対策も取れるので、女性の一人暮らしや治安の悪い地域では自衛にもなり、設置されているかが重視されるポイントです。

かかるコストは30,000円前後が目安となるので、大がかりなリフォームよりは安く、取りかかりやすいといえるでしょう。

8-4. 3点ユニットバスをセパレートに改装する

バス・トイレ・洗面台が一緒の場合は、ユニットバスをセパレートに改装しましょう。

バスリエ株式会社が調査した一人暮らしのお風呂に関するアンケート結果では、200人中69%がバス・トイレ別と回答しています。

(出典:バスリエ株式会社「一人暮らしでも約7割がバス・トイレ別!3点ユニットタイプの入浴頻度は週3日以下が8割。一人暮らしのお風呂の調査報告」)

すなわち、バストイレが一緒であれば競合と比較したときに選ばれにくい物件なのです。

3点ユニットバスの場合は湯船に浸かりにくいだけでなく、トイレットペーパーや化粧品が湿気りやすく、生活するうえで不便に感じることが多々あります。

掃除もしにくいため、入居者からは好まれにくいでしょう。

3点ユニットバスをセパレートに改装する場合の費用は100~180万円程度が目安となります。

決して安い金額ではありませんが、3点ユニットバスの場合は競合対策のためにもセパレートへの改装を必要投資として検討しましょう。

8-5. 和室から洋室にする

和室よりも洋室のほうが選ばれやすいため、空室対策を考えるならリフォームをおすすめします。

事実、マイナビウーマンでおこなった「Q.あなたは、「和室」派ですか? それとも「洋室」派ですか?」というアンケートに対して、以下の結果がでています。

洋室派:79.1%
和室派:20.9%

出典:マイナビウーマン「女性に聞いた! ズバリ、あなたは「和室」派?「洋室」派?

およそ4倍の人が洋室を選んでいることがおわかりいただけるでしょう。

畳はインテリアを楽しみにくく、ワンルームマンションに住む学生や新社会人などからは敬遠されがちです。

ダニやかびが発生しやすいこともあり、たとえ高齢者であっても、障子の張り替えも含めるとメンテナンスも大変です。

日常生活を送る住まいとして、ワンルームマンションに和室を考える方はなかなか少ないでしょう。

和室から洋室にする場合はリフォーム内容によりますが、6〜8畳で総額25~100万円ほど見ておいてください。

和室から洋室にする費用内訳
畳をフローリングへ変更9万円程度~
畳をクッションフロアへ変更8万円程度~
壁や天井の変更10万円程度~
押し入れからクローゼットへ変更8万円程度~
ふすまを洋室用の建具に変更3万円程度~

ウォークインクローゼットの場合は50万円近くになることもあり、変更内容によってリフォーム費用は大きく変わるので、予算を考慮しながら検討してください。


9. ワンルームマンションの空室対策7| 最後の手段として家賃の値下げを検討する

ここまで、費用や入居システム・共用設備の導入などさまざまな空室対策をお伝えしてきました。

紹介した空室対策を実施しても空室が埋まらない場合は、最後の手段として家賃の値下げを検討してください。

ただし家賃を値下げしてしまうと、その後簡単に上げることができなくなります。

当初予定していた収益より低くなってしまうので、賃貸経営が回らなくなる可能性も考慮しましょう。

また既存の入居者から同額に値下げを希望される可能性も否定できません。

どうしても空室が埋まらない場合だけ、賃貸管理会社や不動産会社に相談のうえ、慎重に値下げをおこないましょう。

賃貸管理会社や不動産会社に相談するまえに「なんとなく適正な家賃について知りたい」「どのくらいが相場なんだろう?」とお悩みの方は、以下の記事も参考にしてください。

収益を最大化する賃貸物件の家賃の決め方|計算方法と理想の家賃

賃料相場の調べ方3STEP!相場の調査方法から賃料の決め方まで解説


10. ワンルームマンションの空室対策+α| 退去させない管理!賃貸管理会社を見直す

もうひとつ知っておいていただきたい空室対策に、既存の入居者にずっといてもらう「退去させない管理」として、賃貸管理会社の見直しがあります。

そもそも「できる」賃貸管理会社であれば、賃貸オーナーが空室対策をすることはありません。

なぜなら客付け力や管理力が優れているからです。

客付け力がある賃貸管理会社は空室になる前の段階から準備をするため、空室期間を最小限にしてすぐに入居者を入れ替えます。

また管理力が優れている賃貸管理会社はコールセンターを設置していつでも入居者からの連絡に備えています。

もし現在あなたが契約している賃貸管理会社が優れているか不安な方は、以下の項目をチェックしてみましょう。

・実績はあるか
・入居者対応の質が高いか
・サービスは自分の希望に添っているか
・口コミや評判はいいか
・管理料は適正か

たとえば、2006年から賃貸管理・仲介・売却・内装業をワンストップでおこなう、弊社ルーム・スタイルの場合は「年間入居率98%・平均入居1ヶ月の客付け」という実績があります。

一般的には4~5ヶ月が客付けの平均といわれているため、ルーム・スタイルがいかにスピーディで強い客付け力があるかおわかりいただけるでしょう。

入居者対応では24時間365日対応可能なコールセンターを設置しているため、「給湯器が故障しているかもしれない」「隣人が深夜なのに大きな声で騒いでいる」といった夜間や土日のトラブル対応もお任せいただけます。

管理料は、賃貸管理会社へ依頼する場合の相場は5%です。

弊社の場合、総合プランでは3%で管理させていただいており、賃貸オーナーさまの状況に応じて柔軟にプランをお選びいただけます。

空室対策にお悩みの方は賃料を下げる前に、ぜひ弊社へご相談ください。

あなたの物件の賃料を最大限に高めて適正化を図りながら、弊社ルーム・スタイルが必ず空室を埋めます。

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11. ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイント3つ

最後に、ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイントを以下3つお伝えします。

・複数の空室対策を組み合わせて実践
・定期的な競合分析
・継続的な見直しと改善が重要

順番に解説します。

11-1. 複数の空室対策を組み合わせて実践

単一の空室対策だけに頼るのではなく、複数の空室対策を組み合わせて実践しましょう。

本記事では、費用や入居システム・設備など、さまざまな空室対策を紹介しました。

そのなかからひとつだけ空室対策を実践しても、幅広い入居候補者の目に留まらせることはできません。

まず、紹介した空室対策のなかで無料でできるものは、すべて実施しましょう。

さらにコストがかかる空室対策は予算を考慮して、できることから取り組んでみてください。

このとき以下のような入居者のニーズを把握して考えると、より効果的な空室対策が可能となります。

ワンルームマンションに住む入居者のニーズ
【ワンルームマンションに住む主な入居者】
学生
若手社会人
単身赴任者
高齢者

【入居者のニーズ例】
・予算に収まるところに住みたい
 →敷金・礼金を見直す
・防犯面が対策されているところに住みたい
 →モニター付きインターホンを設置する
・しっかり管理が行き届いているところに住みたい
 →清掃とメンテナンスを徹底する・賃貸管理会社を見直す
・保証人がいなくても借りられる物件がいい
 →保証人不要のシステムを導入する
・インターネット環境が整備されているところに住みたい
 →高速インターネットの無料提供を検討する
・家具が付いていたらうれしい
 →家具付きマンションにするか検討する

賃貸管理会社や不動産会社にも相談しながら自身の物件の入居者層を考え、ニーズを考慮したうえで複数の空室対策を組み合わせて実践しましょう。

11-2. 定期的な競合分析

定期的に競合物件の動向を分析すると、効果的な空室対策につながります。

SUUMOのような賃貸ポータルサイトを利用して、近隣のワンルームマンションの賃料相場や設備内容、空室の有無などを定期的にチェックし、自分の物件について見直してみましょう。

自分の物件に足りないものを、不動産会社に聞いてみてもいいですね。

また競合分析をおこなうことで、競合物件と自分の物件の差別化ポイントを明確にできるメリットもあります。

強みを見つけることができれば、入居者により訴求力のある空室対策ができます。

定期的な競合分析により自分の物件に足りないものを見つめ直せ、いい部分はよりアピールしやすくなるでしょう。

11-3. 継続的な見直しと改善が重要

一度空室が埋まれば空室対策は終わりではなく、継続的な見直しと改善が重要です。

入居者のニーズは常に変化します。

現に、20年以上前は機能的で便利と考えられていた3点ユニットバスは今需要は高くありません。

同じ空室対策を続けていてもいずれニーズが変わり、効果を感じられなくなってしまう可能性があることを知っておきましょう。

そのため「11-2. 定期的な競合分析」が必須であることはもちろんですし、定期的に入居者アンケートを実施したり、物件の課題を洗い出したりしてください。

自身がおこなう空室対策の効果を見直しながら、必要に応じて方針を柔軟に変更していく姿勢が大切です。


12. まとめ

ワンルームマンションの空室対策について、おわかりいただけましたでしょうか。

最後に要点をまとめていきます。

◎ワンルームマンションの効果的な空室対策7選は、以下です。

◎以下の表から、あなたのワンルームマンションの空室対策で今やるべきことをチェックできます。

あなたの現状今やるべき空室対策
敷金・礼金を2ヶ月分ずつ取っている競合物件と賃料があまり変わらない気がする3. ワンルームマンションの空室対策1|費用を見直す
入居には保証人必須にしている4-2. 保証人不要のシステムを導入する
契約条件は定期借家契約のみである4-1. 短期賃貸契約を導入する
ペットは不可の物件である4-3. ペット不可の条件を緩和する
自分の物件のマイソク(チラシ)は見たことがない5-1. 物件の写真や動画のクオリティ向上を図る
5-2. オリジナルの間取り図を作成する
客付けは管理会社にすべてお任せ5-3. オンライン内見を導入する
5-4. ソーシャルメディアを活用する
5-5. 入居者紹介プログラムを導入する
5-6. レビューや口コミを活用する
共用設備にこだわりはない6. ワンルームマンションの空室対策4|  共用設備を改善する
入居者層は若年層が多い7-1. スマートホーム設備を導入する
7-2. オール電化に対応する
7-3. 高速インターネットの無料提供をする
入居者層は単身赴任者やインターンシップ生が中心である4-1. 短期賃貸契約を導入する
7-4. 家具を付ける
物件の築年数が10~15年経っている8. ワンルームマンションの空室対策6| リフォームする​​​​​​​​​​​​

◎ワンルームマンションの空室対策1|費用を見直す

以下3つの方法があります。

・敷金・礼金を見直す
・フリーレントキャンペーンをおこなう
・キャッシュバックを取り入れる

◎ワンルームマンションの空室対策2| 入居システムを見直す

・短期賃貸契約を導入する
・保証人不要のシステムを導入する
・ペット不可条件を緩和する

◎ワンルームマンションの空室対策3| 集客方法を見直す

以下6つの方法があります。

・物件の写真や動画のクオリティ向上を図る
・オリジナルの間取り図を作成する
・オンライン内見を導入する
・ソーシャルメディアを活用する
・入居者紹介プログラムを導入する
・レビューや口コミを活用する

◎ワンルームマンションの空室対策4|  共用設備を改善する

以下3つの方法があります。

・共用設備を充実させる
・清掃とメンテナンスを徹底する
・入居者の共用部の使用方法が適切かチェックする

◎ワンルームマンションの空室対策5|需要の高い設備を導入する

以下5つの方法があります。

・スマートホーム設備を導入する
・オール電化に対応する
・高速インターネットの無料提供をする
・家具を付ける
・宅配ボックスの設置をする

◎ワンルームマンションの空室対策6| リフォームする

以下5つの方法があります。

・アクセントクロスを導入する
・3点ユニットバスをセパレートに改装する
・和室から洋室にする
・ウォシュレットを設置する
・モニター付きインターホンを設置する

◎ワンルームマンションの空室対策7| 最後の手段として家賃の値下げを検討する

紹介した空室対策を実施しても空室が埋まらない場合は、最後の手段として家賃の値下げを検討してください。

◎ワンルームマンションの空室対策+α| 退去させない管理!賃貸管理会社を見直す

既存の入居者にずっといてもらう「退去させない管理」として、賃貸管理会社の見直しがあります。

◎ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイント3つ

ワンルームマンションの空室対策を成功させるポイントは以下3つです。

・複数の空室対策を組み合わせて実践
・定期的な競合分析
・継続的な見直しと改善が重要

あなたのワンルームマンションの空室対策に本記事が役に立つことを願っています。

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