「一軒家を賃貸にだしたら、どのようなトラブルが起きる可能性があるの?」
「一軒家賃貸でトラブルが起きた場合、自分一人で対処できる?」
転勤などで引っ越さなければならず、一軒家を賃貸にするかどうかを検討する中で、このようにお悩みの人もいらっしゃるのではないでしょうか。
一軒家を賃貸に出した場合、以下のようなトラブルがあります。
【一軒家賃貸で起こりうるトラブル】
- 契約関連のトラブル
- 入居者の隣人トラブル
- 建物や設備の故障トラブル
- 家賃支払いのトラブル
- 退去時のトラブル
賃貸経営ではこのようにさまざまなトラブルが起こる可能性があります。そのため、賃貸に出すかを検討するのであれば、トラブルに対して大家としてどのような対処が求められるのかを理解しておくことが大切です。
この記事では、一軒家で想定されるトラブルと、その対処法を解説しています。お読みいただくことで、一軒家を賃貸に出しても大丈夫なのかどうか、判断できるようになるでしょう。
大切な一軒家を賃貸に出すかお悩みの人は、ぜひ最後までお読みください。
目次
- 1. 一軒家賃貸でよくあるトラブルは大きく分けて5つ
- 2. 契約関連のトラブル事例と解決方法
- 2-1. 契約後にキャンセルしたいと言われた
- 2-2. ペットを禁止しているのに無断で飼育していた
- 3. 入居者の隣人トラブル事例と解決方法
- 4. 建物や設備の故障トラブル事例と解決方法
- 4-1. 入居後に修繕できない不具合が発覚した
- 4-2. 入居中に起こった設備の不具合や故障が発生した
- 5. 家賃支払いのトラブル事例と解決方法
- 6. 退去時のトラブル事例と解決方法
- 6-1. 原状回復について元入居者が納得してくれない
- 6-2. 立ち退いてほしいのに拒否される
- 7. トラブルが解決できない場合の法的手段の進め方
- 7-1. 退去の催告をおこなう
- 7-2. 賃貸契約の解除と物件明渡請求を申し立てる
- 8. 大切な一軒家を賃貸に出して後悔しないためにも管理はプロに任せるべき
- 9. まとめ
1. 一軒家賃貸でよくあるトラブルは大きく分けて5つ
一軒家賃貸でよくあるトラブルは、次の5つです。
自分自身で物件を管理(自主管理)する場合、どのようなトラブルが起きたかによって、取るべき対応は大きく異なります。
また、対応を間違えると入居者と衝突してしまう可能性があり、場合によっては訴訟に発展してしまうケースもあります。そのため、適切な対応方法を知っておくことが大切です。
次章から、それぞれのトラブルの事例と対処法を詳しく解説していきます。
2. 契約関連のトラブル事例と解決方法
契約関連のトラブルとして、以下のようなケースがあります。
- 契約後にキャンセルしたいと言われた
- ペットを禁止しているのに無断で飼育していた
では、これらのトラブルと解決方法について解説していきます。
2-1. 契約後にキャンセルしたいと言われた
契約書を交わす前の申込み段階であればキャンセルは可能ですが、時には契約後に「キャンセルしたい」と言われるケースもあります。
このようなトラブルが起こる原因の多くは、「認識の相違」です。たとえば、契約者は本契約前だと勘違いをしており、「まだキャンセルできる」と思っているケースが考えられます。
そのため、まずは認識のすり合わせをおこない、適切に対処することが大切です。
■解決方法
まずは、契約者と大家さんの間で認識の相違がないか、すり合わせをおこないましょう。本契約が済んでいる場合は、契約前に説明をおこなっていることや、キャンセルではなく解約となることを丁寧に伝えてください。
そうすることで、さらなるトラブルに発展せず、そのまま入居してもらえる可能性があります。
それでもキャンセルしたいと言われた場合、本契約が済んでいるのであれば解約扱いになるため、入居していた人が退去する際と同様の清算をおこないましょう。
つまり、契約者が支払った礼金や初月分の家賃などは返還する必要がありません。また、解約は退去日の1か月前までに申し出ることを決めているケースが多いため、その場合は翌月の家賃も請求できます。
ただし、まだ入居していないのであれば、敷金は全額返還する必要があります。
2-2. ペットを禁止しているのに無断で飼育していた
契約でペット禁止を伝えていたにも関わらず、勝手に飼育していたことが退去時に発覚するケースもあります。その場合、以下のような物件内が以下のような状態になっている可能性があるでしょう。
- 部屋にペットのにおいが染みついている
- フローリングにペットの爪の傷跡が細かく残っている
- 壁紙が引っかかれて破れている
■解決方法
このような場合、ペットを飼っていたことによって発生した汚損や破損に関しての費用は、全額請求できます。
なぜなら、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復について以下のように定義されているからです。
原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること
原状回復をめぐるトラブルとガイドラインは、国土交通省が制定した「賃貸住宅の退去時の原状回復を巡るトラブルを防止するための指針」です。原状回復義務の責任について明確に記載されているため、これに沿って敷金精算をおこないます。
ペットの無断飼育は、「故意の損耗・毀損(きそん)」にあたります。そのため、ペットによって汚損・破損された部分に関しては、ハウスクリーニング費用や修繕費をしっかりと請求しましょう。
また、ペットだけでなく、喫煙による壁紙などの汚損も「故意」にあたるため、ハウスクリーニング費用や修繕費を請求できます。
【入居中にペット飼育が発覚したら】
一軒家賃貸ではあまりないケースですが、物件の周囲に住む親せきや、ご近所付き合いがあった人から「ペットを飼っている」と知らされるケースもあるでしょう。
そのような場合は、貸している物件を訪れて入居者に事実の確認をしましょう。もし本当にペットを飼っているのであれば、期限を決めてペットを手放すように依頼をするか、それでも改善されない場合は、「違約金」の請求または「契約解除」の要求を実施しましょう。
入居者がどちらにも応じない場合は、明け渡し訴訟の手続きへと移行することになります。
3. 入居者の隣人トラブル事例と解決方法
アパートやマンションの場合の隣人トラブルは、大家さんのものである物件内のトラブルですが、一軒家賃貸の場合の隣人は、大家さんとはまったく関係ない第三者です。
しかし、賃貸として貸し出している以上、信頼関係を維持するためにも大家さんは入居者を守る姿勢を見せる必要があります。
隣人トラブルとしてもっとも多いのは「騒音トラブル」で、よくあるケースとしては以下のようなものがあります。
- 外で飼われている犬が夜に吠えていて眠れない
- 庭やバルコニーでしょっちゅうホームパーティーをしており、遅くまで騒いでいる
- 窓を開けたまま大音量でテレビを見たり音楽を流したりしている
このような迷惑行為によって入居者の生活に支障がでているのであれば、大家さんが抗議文で注意を促すなどして対処しましょう。
■解決方法
隣人トラブルを解決するには、まず入居者が隣人から迷惑に感じている内容について詳しく聞き、事実確認をおこないましょう。たとえば、騒音なら大家さんや家主代行が現場に出向き、問題となるような騒音が聞こえるか確認し、動画や録音などをしてください。
入居者にも、何日かに分けて迷惑行為を動画に取ったり録音したりしてもらうといいでしょう。事実が確認できた場合は、抗議文などで注意し、隣人に自主的な改善を促しましょう。
ただし、隣人トラブルの中には、家の前にごみを放置されるといったような「いやがらせ」のケースもあります。いやがらせを受けたからといって、いきなり警察に相談しても対応してくれない可能性があります。
その場合の有効策は、防犯カメラを設置することです。防犯カメラが設置されたことでいやがらせ自体を止められる可能性があり、それでもいやがらせを受けたらその証拠を残せます。
その証拠を持って警察に相談すれば、対応してくれる可能性が高くなるでしょう。
防犯カメラの設置については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください
「アパート 防犯カメラ 大家」
4. 建物や設備の故障トラブル事例と解決方法
建物そのものや設備の故障などのトラブルが起こった場合、入居者に不便をかけることになるため、早急に解決することが大切です。特に一軒家の築年数が古い場合は、設備なども劣化している可能性があるため注意が必要です。
では、建物や設備の故障トラブル事例と解決方法について解説します。
4-1. 入居後に修繕できない不具合が発覚した
建物の不具合の中には、修繕が難しいケースもあります。たとえば、家そのものが傾いている場合などです。
大家さん自身は気づいておらず不具合を入居前に告知をしていなかったものの、入居者が気づいて指摘された場合の解決方法を見てみましょう。
■解決方法
このような場合はまず、話し合いをおこない家賃の値引きなどを提案してみてください。
修繕できない不具合の場合、入居者から契約解除を求められるケースもあります。その場合は引っ越し費用相当額の賠償請求をされる可能性があることを理解しておきましょう。
【設備の不具合は入居前に説明するか修繕しておくことが重要】
建物や設備の不具合がある場合、入居前にその旨を説明しなければなりません。なぜなら、不具合によっては物理的瑕疵に該当するからです。
物理的瑕疵とは、その物件に構造上や機能上の問題があることです。建物の老朽化や劣化、設備の不具合、地盤の軟弱性などが該当します。
物理的瑕疵の告知では、口頭での説明と書面の添付が義務付けられています。告知義務は物理的瑕疵があり続ける限りなくなりませんが、リフォームなどで解消された場合は必要なくなります。
不具合を把握していたものの、説明をしなかった場合は「契約不適合責任」を問われる可能性があり、最悪の場合、損害賠償を請求されたり賃貸契約の解除を求められたりするので、必ず告知義務は守りましょう。
不具合を事前に把握しておくためにも、入居者を募集する前にホームインスペクション(住宅診断)を受けておくのも一つの手です。事前に物件の瑕疵となる部分を知れるため、修繕したり正確に告知したりできるようになります。
4-2. 入居中に起こった設備の不具合や故障が発生した
入居中に建物や設備の故障トラブルとして、以下のようなことが起こる可能性があります。
- 入居後に設備に不具合があることがわかった
- 入居中に水漏れが起こった
- エアコンが故障した
この場合は、早急に対応することが大切です。
■解決方法
入居者からエアコンの故障や水漏れなど、不具合や故障の申告があった場合は、速やかに該当物件におもむき、現場を確認しましょう。入居者に過失がないかを確認し、業者を手配してください。
劣化などによる故障であれば大家さんが修繕費を負担します。
ただし、万が一入居者の管理や使い方に問題がある場合は、修繕費は入居者負担になります。
たとえば、以下のようなケースです。
- 投げたものがぶつかって窓ガラスが割れた
- IHクッキングヒーターにものを落としてプレートにひびが入った
- トイレに流せないものを流してしまい、配水管が詰まった
このような場合は、入居者の過失となるため、修繕費を入居者に請求しましょう。
対応が遅いと、大家としての修繕義務を果たしていないことになり、たとえ入居者の過失であっても賠償請求される可能性があるため、注意が必要です。
【修繕中の家賃について】
雨漏りで居室の一部が使用できない状態になるなど、故障や不具合によって生活に支障がでる場合は、修繕が完了するまでの期間に関して家賃を減額する必要があります。
故障や不具合による家賃の減額については、以下の記事を参考にしてください。
「家賃減額 ガイドライン」
【入居者が勝手に修繕した場合の費用の負担について】
入居者が勝手に業者を手配し、その費用を後から請求してくるケースもあります。大家さんは事実確認ができておらず、安く頼める業者があるにも関わらずそこを利用できないため、請求されても応じないことが可能です。
ただし、配管から水が噴き出しているなど緊急性が高かったり、入居者が何度要求しても修繕の手配をしなかったりした場合は、入居者から請求された修繕費を支払わなくてはなりません。
5. 家賃支払いのトラブル事例と解決方法
賃貸を経営するのであれば、家賃を滞納されるリスクは必ずあります。家賃が支払われないと、その間の大家さんの収入がなくなってしまうため、非常に困ってしまう問題です。
家賃を滞納された場合は、手順を守って回収のために動きましょう。
■解決方法
まず、契約者本人に電話で連絡をしてみましょう。支払い忘れの可能性もあるため、この時点では支払う意思の有無を確認する程度にしておき、穏便に話すようにしましょう。
電話に出なければ留守番電話で支払期日を伝えておきます。
1週間以上連絡が取れなかったり、期日までに家賃が支払われなかったりした場合、まだ意図的な滞納ではない可能性があるため、まずは「お知らせ」として家賃の支払いを求めます。そこから1週間たっても支払われない場合は、期日を指定した督促状を送付しましょう。
それでも支払われず家賃滞納が1か月続いたら、期日までに支払わないと連帯保証人に連絡する旨を記載しましょう。連帯保証人がいない場合は、このまま支払われなければ法的手段を取ることを記載してください。
督促状の送付から、1か月たっても家賃が支払われない場合は、連帯保証人に連絡してみましょう。連帯保証人に連絡する場合は、滞納期間が長くなるほど負担が大きくなるため、1~2か月くらいのタイミングがおすすめです。
連絡方法は電話でも大丈夫ですし、書面でも問題ありません。書面の場合は督促状と同様の内容を記載してください。
6. 退去時のトラブル事例と解決方法
退去時のトラブルとして、原状回復や退去拒否などのトラブルがあります。特に、原状回復はもっともトラブルが起こりやすいポイントです。
では、退去時のトラブル事例と解決方法について見てゆきましょう。
6-1. 原状回復について元入居者が納得してくれない
原状回復費用を計算して敷金精算をおこなったところ、元入居者が納得してくれず敷金精算書にサインをしてくれないケースもあります。
このような場合は、元入居者が納得するように丁寧な説明が求められます。
■解決方法
退去時に原状回復に関して元入居者が納得してくれない場合は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに金額の根拠を説明しましょう。
以下は、原状回復費用について示した図です。
参考:国土交通省「「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に関する参考資料」
上記の図からも分かるように、元入居者に請求できるのは、入居中に発生した「過失・故意による修繕費用」のみです。
また次の表は、入居者負担と大家負担の目安についてまとめたものです。
入居者負担 | 大家負担 |
---|---|
汚れや傷がつくとわかっていておこなった行為 【例】
| 不可抗力による汚れ 【例】
|
うっかり汚れや傷を付けてしまった場合 【例】
| 通常生活の範囲内によるキズ 【例】
|
管理が不足していた場合 【例】
| 物件の維持管理のための行為 【例】
|
ガイドラインをよく読み、入居者に原状回復費用の請求について納得してもらえるように話してみてください。
原状回復ガイドラインの内容や、退去時に大家さんがすべきことについては以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎原状回復で大家さんがすべきこと全7STEP|トラブル事例と対処法付き
6-2. 立ち退いてほしいのに拒否される
何らかの理由によって、入居者に立ち退いてもらう必要が出てくる場合もあります。しかし、入居者に「出ていってほしい」と伝えても、拒否される可能性があるでしょう。
このような場合はどうすれば立ち退いてもらえるのかについて見てゆきましょう。
■解決方法
賃貸契約では、借地借家法によって入居者の住む権利が保護されています。そのため、定期借家契約でない限りは、入居者が契約の更新を望んだ場合、大家さんはそれを断ることができません。
たとえば、普通借家として貸し出している物件の2年契約が満了する際に、大家さんが契約の更新をしないことを伝えたとします。しかし、入居者が更新を希望した場合は、大家さんにそれを断る権利はないのです。
普通借家契約と定期借家契約の違い | |
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普通借家契約 | ・契約期間満了後も借主が入居を希望する場合期間の更新が可能で、長く同じ物件に住み続けることができる。 ・大家からの一方的な都合で退去させることはできない。 |
定期借家契約 | ・契約期間があらかじめ決められている賃貸借家契約のことで、契約期間満了すると再契約できない。 ・契約期間満了時に借主と大家さんの双方で合意があれば再契約も可能。 |
普通借家契約で入居者に立ち退いてほしい場合、以下二つの条件を満たす必要があります。
【立ち退いてもらうための条件】
- 次の契約期間満了の1年~6か月前までの間に、入居者に対して契約を更新しない旨を通知すること
- 契約を更新しないことについての「正当事由」があること
正当事由とは、老朽化によって建て替えなければ危険な場合などが該当します。
つまり、大家さんがその一軒家に住みたい場合や、より収益性の高い建物に建て替えたい場合などは、正当事由になりません。
以下の判例からも分かるように、正当事由として認められるケースはあまりありません。
判例1 |
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判例2 |
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参考:不動産適正取引推進機構「建物賃貸借に関する紛争 – (1)契約 – 契約の解除・解約申入れの正当事由・立退交渉」
ただし、以下のように老朽化が深刻な場合は正当事由として認められています。
判例3 |
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参考:不動産適正取引推進機構「建物賃貸借に関する紛争 – (1)契約 – 契約の解除・解約申入れの正当事由・立退交渉」
このように、正当事由が認められない限り、入居者が立ち退きを拒否している場合は契約を解除できません。
ただし、正当事由がなくても、入居者が納得して立ち退いてくれれば問題ないため、1年~6か月前などから早めに立ち退き料を支払うこと説明して交渉することが大切です。立ち退き料は、引っ越し費用と家賃数か月分を支払うのが一般的です。
7. トラブルが解決できない場合の法的手段の進め方
トラブルが解決出来ない場合は、法的手段を取らなければならないケースもあります。その場合に、どのように法的手続きを進めればいいかを理解しておきましょう。
7-1. 退去の催告をおこなう
入居者が契約違反行為の改善に応じない場合や、いくら督促状を送付しても家賃を支払わない場合もあります。そのような状態が2か月続いたら、退去してもらうことを視野に入れて配達証明付の内容証明郵便で催告をおこないましょう。
この手順を踏まないと「入居者との信頼関係が破綻したとはいえない」とみなされるため、退去を求める民事訴訟を起こせないからです。
催告する際には、期限までに違反行為の停止や家賃の支払いをしなければ、契約を解除することを記載します。つまり、催告は入居者に対しての最後の警告であり、これで改善されなければ法的手段をとることを知らせる役割を持ちます。
なお、内容証明郵便の送り方については日本郵便株式会社の「内容証明」を参考にしてください。
7-2. 賃貸契約の解除と物件明渡請求を申し立てる
催告に従わず、退去もしない場合は「賃貸契約の解除」と「物件明渡請求」を、物件の住所を管轄している簡易裁判所に申し立てしましょう。
【賃貸契約解除と物件明渡請求の違い】
賃貸契約解除の訴訟 |
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建物明渡請求の訴訟 |
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二つの訴訟は別物ですが、同時に進めることが可能です。
訴訟に関する詳しい手順や期間などについては、以下の記事を参考にしてください。
▶︎夜逃げの残置物は勝手に処分できない!処分までの流れや費用を解説
【法的手続きなしで一方的に退去させることはできない】
「契約違反をしたり家賃を支払っていなかったりしたら、無理やり追い出してもいいのでは?」と考える人もいるでしょう。
しかし、法的手続きを踏まなければ賃貸契約を解除できていない状態なので、無理に退去させると大家さん側が違法とされ、反対に入居者から損害賠償を請求される可能性があります。
そのため、必ず督促をおこない、それでも支払われなければ訴訟を起こすという流れを守りましょう。
8. 大切な一軒家を賃貸に出して後悔しないためにも管理はプロに任せるべき
ここまで解説したように、賃貸にはさまざまなトラブルが起こる可能性があります。そして、多くのトラブルは入居者との話し合いや現場におもむく必要があるため、物件管理やトラブルに対応できる距離にいなければなりません。
しかし、一軒家を貸し出す大家さんの場合、転勤や何かしらの事情で、一軒家から離れた場所に住んでいるケースが多いでしょう。そのような場合は、トラブルに直接ご自身で対応することが困難になります。
そのため、持ち家だった一軒家を賃貸に出す場合は、プロである管理会社に管理を委託するのが一般的です。
ただし、どの管理会社でもいいわけではなく、
- 客付力が高い
- 入居者のトラブルに対応してくれる
- 家賃滞納が保証されている
- 設備も管理してくれる
- 原状回復費用を保証してくれる
- 万が一裁判になった際の費用を保証してくれる
といったように、手厚い管理会社を選ぶことが大切です。
【充実した管理・保証で選ぶならルーム・スタイル】
私たちルーム・スタイルでは、入居者斡旋からクレーム対応まで、幅広く備えられる「総合管理プラン」を提供しています。
総合管理プランには、以下の「6つの安心保証」が標準完備されています。
「入居者が家賃を滞納している。催促しないといけない…」
「入居者とトラブルになった!」
オーナー様を悩ませる、そんなトラブルでもご安心ください。私たちルーム・スタイルが予期せぬリスクからオーナー様を守るためにサポートいたします。
一軒家を賃貸にしたいけれど、管理に不安があるというオーナー様は、ぜひ弊社にご相談ください。
9. まとめ
この記事では、一軒家賃貸で起こりうるトラブルについて解説してきました。最後にまとめをご覧ください。
【一軒家賃貸でよくあるトラブル】
【トラブルの解決方法】
状況 | 解決方法 | |
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契約関連トラブル | 契約後にキャンセルしたいといわれた |
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ペットを禁止しているのに無断で飼育していた |
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隣人トラブル | 隣人から騒音などの迷惑行為を受けている |
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建物や設備の故障トラブル | 入居後に修繕できない不具合が発覚した |
|
入居中に設備が故障した |
| |
家賃支払いのトラブル | 家賃を滞納された | 以下の流れに沿って対応する
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退去時のトラブル事例 | 原状回復について元入居者が納得してくれない |
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立ち退きを拒否されている |
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このように、トラブルは多岐に渡り、家賃滞納のように大家さんが気を付けて管理していても起きてしまう可能性があるものもあります。
自主管理でこれらすべてに対応するのは非常に大変です。大切な一軒家を賃貸に出すなら、適切に管理してくれて幅広く備えられる管理会社に任せることも検討しましょう。
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