賃貸経営の収支改善方法4STEP!シミュレーション例やコツを解説

「賃貸経営は絶対儲かると思っていたのにうまくいかない…赤字続きは限界!収支改善するにはどうしたらいい?」
「収支改善して順調な賃貸経営をしたい!根本的に見直すには、何からしたらいいのだろう」

賃貸オーナーのなかには思うように経営が順調に進まず、頭を抱えている方もいるでしょう。

自分にできる最善の方法を尽くしているにもかかわらず、賃貸経営がうまくいかなければ、先が見えず不安になってしまいますよね。

大丈夫です、ご安心ください。

賃貸経営は、以下の4STEPで収支改善が可能です。

このSTEP1~4をもとに現在の賃貸経営を見直すと、赤字経営がぐっと黒字に近づきます。

ただし、STEPどおりに手順を踏むだけではまだ足りません

押さえるべきポイントを見落とせば、なかなか収支改善がスムーズに進まず、時間がかかる可能性もあるのです。

そこで本記事では、賃貸経営の収支改善方法4STEPに加え、最短ルートで黒字に向かうために押さえていただきたいポイントまで解説します。

本記事を読んでわかること
  • 賃貸経営の収支改善方法が4STEPでわかる
  • 今自分が何をすべきか理解できる
  • シミュレーションで具体的なイメージをつかめる
  • 収益が出始めたあとに何をしたらいいのかわかる
  • 最短で黒字に向かって突き進める!

本記事を読めば、あなたの賃貸経営の収支改善に向けた道筋が見えはじめます。

さっそくこのまま読み進めて、経済状況を立て直しましょう。

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1.【STEP1】まずキャッシュフローをチェックする

賃貸経営の収支改善をするには、まずお金の流れであるキャッシュフローをチェックしましょう。

1-1.キャッシュフローの事前知識

キャッシュフローは、一定期間のお金の動きを把握できるものです。

賃貸経営をおこなううえで、帳簿をつけていればキャッシュフローの必要性に疑問をもつ方もいるでしょう。

しかし帳簿とキャッシュフローは費用の計上時期が違い、お金の流れに「ずれ」が生じるため同じではありません。

帳簿を記載するときに「売上として記載したけど、代金を受け取っていない」という状況はよくあります。

請求書を送付してまだ代金を受け取ってない、クレジットカード支払いのようなイメージですね。

売上として計上しているけれど、お金が手元に入ってきていない状態のため、帳簿上は利益が出ていても手元にお金はありません。

一方キャッシュフローでは代金を回収したときにキャッシュイン、代金を支払ったときにシャッシュアウトとして計算します。

手元にいくらお金があるのかが具体的にわかるので、収支改善には帳簿ではなく、キャッシュフローをチェックする必要があるのです。

賃貸経営でいえば、減価償却費がポイントとなります。

はじめはローンがあり経費計上額が多かったものの、返済が進むにつれて計上できる額が少なくなっていきます。帳簿上は利益が出ていても、いつの間にか赤字になっている黒字倒産へつながるのです。

そのため、帳簿で把握しきれないお金の流れを把握するために、キャッシュフローをしっかりチェックすることが大切です。

1-2.キャッシュフローの計算方法

実際に、以下の式を使ってキャッシュフローを計算していきましょう。

この式を使って計算した結果、プラスになれば健全な経営ができていると判断できます。

実際に次の例をもとに式に当てはめて計算すると、以下のようになります。

  • 家賃収入:1,200万円(月100万円×12か月)
  • 経費合計:300万円
  • ローン返済額:180万円(月15万円×12か月)
  • 税金:100万円
  • キャッシュフロー=1,200万円-(300万円+180万円+100万円)=620万円

年間の収支を洗い出してキャッシュフローを算出すると、この例では620万円となり、経営上問題ないことがわかります。

経費と税金にはどのようなお金が該当するのか、具体例を以下に挙げたので計算するときの参考にしてください。


2.【STEP2】支出を減らす

キャッシュフローのチェックがなぜ必要なのか、そして計算方法についておわかりいただけたかと思います。

続いて賃貸経営の収支改善をするSTEP2は、支出を減らすことです。

支出の削減には、以下3つの方法があります。

  • 経費を削減する
  • ローン返済額を減らす
  • 退去につながらない工夫をする

順番に見ていきましょう。

2-1.経費を削減する

経費削減の努力は、収支改善するうえで大切なポイントです。

経費には、毎月同じ額がかかる固定費と都度金額が異なる変動費があります。

変動費の削減も大切ですが、先に固定費の見直しをおこなうと毎月必ず一定額の経費削減を実現できるので、キャッシュアウトを減少させられます。

ただし、経費削減によって入居者の満足度が下がったり、オーナーの手間が増えて賃貸経営に支障が出たりしないように注意してください。

たとえば入居者に提供しているWi-Fiの通信会社を変更したことで、つながりにくい状況になれば入居者の不満が高まってしまいます。

賃貸管理会社を変更した結果、オーナー自身で入居者募集やクレーム対応をすることになれば、客付け力の低下や精神的ストレスにつながることもあるでしょう。

無駄な経費の削減は大切ですが、質の低下を招かないように注意してください。

2-2.ローン返済額を減らす

毎月返済するローンの額を減らすには、以下2つの方法があります。

  • 返済期間を延長する
  • 金利を下げる

2-2-1.返済期間を延長する

アパートローンの返済期間の多くは、20~30年程度が目安です。

返済期間を延長すると月々の返済額が減り、手元にお金が残りやすくなるので、キャッシュフローがよくなります。

ただし返済期間を延ばすとローン完済までの期間も長くなり、金利負担額の総額は増加します。

「定年退職後とローン返済がかぶらないようにする」といった、先を見越した計画立てながら返済期間を設定しましょう。

2-2-2.金利を下げる

金利を下げる場合は、以下2つのパターンがあります。

  • 金利交渉
  • 借り換え

目安として金利が3%を超えているようであれば高いといえ、金融機関への交渉をおすすめします。

ただし、必ずしも金利交渉によって下げてもらえるわけではないので、以下4つを押さえて有利に進められるようにしましょう。

金利交渉を有利に進める4つのポイント
  • 自社物件の魅力や今後の見通しを事業企画書で情報提供
  • 所有資産を整理して自己資金で可能な返済額を説明
  • 金利が低くなると、どれだけスムーズに返済できるようになるか力説
  • 他社の金利をリサーチして交渉

一方借り換えが有効な目安は、0.5%以上下がるときです。

あまり金利が下がらないのに借り換えをおこなってしまうと、手数料や利用中の金融機関への違約金の発生などによって、あまり効果を得られないので注意が必要です。

金利交渉と借り換えどちらの方法をとるにせよ、金利がいくら下がるのかと、条件を加味して検討してください。

2-3.退去につながらない工夫をする

入居者が退去すると家賃収入が途切れるだけでなく、原状回復費用や入居者募集費用の発生により支出が増加するので、頻繁な入れ替わりは避けなければなりません。

以下は公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会の調査による、2022年度の日管協短観から抜粋した全国エリア別の平均居住期間です。

参考:公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会「第27回 賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』」を元に作成

全国で見ると、平均居住期間は単身で3年3か月、ファミリーは5年2か月です。

平均居住期間を目安とした場合に、現状下回る頻度で入居者が入れ替わっているようであれば、物件の状況を見直す必要があります。

退去につながらないためには、以下のような入居者が住み続けたいと感じる環境をつくる工夫をしましょう。

  • 入居者のリクエストにできるだけ応じる
  • 入居者クレームに対して速やかに行動する
  • 物件の清掃を行き届かせる
  • 入居者アンケートを実施してニーズを聞く
  • ときには家賃の値下げも考える

第一に入居者の気持ちになって考えます。

たとえばお風呂の追い焚きやTVモニター付きインターホンなどの設備が導入されれば、入居者の生活が潤います。

困っているときに賃貸オーナーがすぐ関心をもって接してくれる状況であれば、入居者は物件に対していい印象をもつでしょう。

新たな入居者の獲得も必要ですが、既存の入居者を大切にして長く住み続けてもらうよう行動することは、賃貸経営における収支改善に非常に重要です。


3.【STEP3】収入を増やす

ここまで、支出を減らすためにできることをお伝えしました。

続いてSTEP3の収入の増やし方について、以下3つをみていきましょう。

  • 空室がある場合は空室対策をおこなう
  • 不動産の活用方法を変える
  • 自動販売機や看板、携帯基地局の設置などで雑収入を増やす

順番に解説します。

3-1.空室がある場合は空室対策をおこなう

空室がある場合は収入が入らないだけでなく、経費だけが出ていくマイナスの状態であるため、早期に対策をしましょう。

空室を埋めるには、以下のような対策をおこないます。

空室が埋まらないときの対策
  • 部屋を見に行って改善点を把握する
  • 入居者ニーズを把握する
  • 魅力的な内見にする
  • 広告料の支払いを検討する
  • 敷金・礼金を見直す
  • 契約に特典をつける
  • 客付けを委託する

空室を埋めるには物件を見に行き、周囲の物件と比較しながら現状を把握する必要があります。
入居者はどのような設備を求めているのか、賃料設定は適切であるか、周辺物件と比較しながらチェックしましょう。

内見内容の見直しも大切です。
自分の物件がいかに魅力的であるかを短時間で伝える必要があり、部屋だけでなく共用部の掃除も事前におこなっておかなければなりません。

ほかにも広告料を払って入居者を募集したり、敷金礼金無しのゼロゼロ物件を検討したりする方法もあります。

空室対策については以下の記事にて詳しくお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。

3-3.不動産の活用方法を変える

収入を増やすために、現在の物件の活用の仕方からマンスリーマンションや民泊など、別の業態へ変えたり併用したりする方法もひとつです。

業態概要居住期間
賃貸契約期間があり、更新時には手数料が発生する家電や家具を居住者が一式そろえる長い(多くは2年契約)
マンスリー
マンション
短期間住むことを前提とした物件生活に必要な家電や家具が備え付けられている短い(1か月単位)
民泊観光客向けに宿泊施設として物件を提供する短い

マンスリーマンションのターゲットには主にビジネスで出張中の方や、引っ越し時の仮住まいなどなどが挙げられます。

一般的な賃貸と異なり、マンスリーマンションの場合は家賃のなかに光熱費やインターネット利用料を含むほか、あらかじめ家具をそろえるため賃貸費用を高く設定できる点がメリットです。

また入居者が費用をあらかじめ支払うケースが多く、滞納のリスクが少ない点も魅力といえるでしょう。

民泊はリピート率が高く、観光客の宿泊場所としての提供が中心です。物件の状態さえよければ多額の費用をかけずに始められ、海外の観光客との交流もできます。

現状一般的な賃貸経営をしていて空室が目立つようであれば、事業形態を見直して、マンスリーマンションや民泊なども検討してみましょう。

3-4.自動販売機や看板、携帯基地局の設置などで雑収入を増やす

家賃収入のほかに、自動販売機や看板、携帯基地局の設置などで雑収入を増やす方法もあります。

雑収入の種類概要利益目安
自動販売機電気代と運営業者へ支払う費用を差し引いた額が利益売上の20~30%
看板立地によって広告価格が変わる人通りの多い場所であるほど価格は上昇する年間1~5万円
携帯基地局の設置マンションの屋上に携帯基地局を設置するただし携帯電話会社のほうから提案がなければ設置は難しい月5~8万円

雑収入を増やす方法は賃貸経営と違い、限られたスペースで利益を上げられるためおすすめです。

携帯基地局の設置だけは携帯電話会社側からの提案がなければ難しいものの、看板や自動販売機の設置なら手間はかかりません。たとえ会社員をしながら賃貸経営をしている方でも、周辺の掃除程度で運営が可能です。

余っている土地を使用して利益を上げられるので、「毎月あとこれだけ収入があったらいいのに…」と思うのであれば、積極的に検討するといいでしょう。

ポイント

家賃を下げすぎて賃貸経営が悪化している場合は、以下の方法で収支改善を狙うこともおすすめです。

  • 家具付きマンションにする
  • ペットの飼育を許可する
  • リノベーションをおこなう

4.【STEP4】収入が増えたらより収益を増やすために投資する

STEP1~3によって賃貸経営の収支改善が軌道に乗り、収入が増えたらさらに収益UPを図るため、以下のような方法で投資していきましょう。

  • リノベーションする
  • 設備の充実を図る
  • 賃貸物件の管理数を増やす

4-1.リノベーションする

リノベーションは、入居者のQOLを格段に上げられます。

空室の場合は入居者が見つかりやすくなり、居住者がいる場合は住み続けたいと感じる物件になるので、更なる収入UPを見込めます。

リノベーション一例
  • 3点ユニットバスから完全にお風呂とトイレを別にする|180万円前後
  • ベランダにあった洗濯機置き場を室内に設置する|7~17万円
  • 和室をすべてフローリングにする|20~40万円
  • システムキッチンを導入する|20~30万円
  • トイレを和式から洋式にする|10~20万円

事実、住宅のデザインや広さ・設備の良さは入居を決めた理由の第3位にランクインしています。
(出典:国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」)

リノベーションは、資金に余裕ができたら積極的に進めていきたい施策といえるでしょう。

4-2.設備の充実を図る

新たな設備の導入もリノベーション同様に、入居者の満足度UPにつながります。

リノベーションは多額の資金が必要になるケースも多い一方で、新たな設備を導入する場合は以下のように少額からでも取り組みやすいです。

新たな設備の導入一例
  • モニター付きインターフォンの設置|5,000~10万円
  • 無料Wi-Fiの設置|初期費用10~40万円
  • 月額費用|1~2万円
  • エアコン|11~15万円(ワンルームの場合)
  • 宅配ボックス|5,000円~70万円 

とはいえ少額の投資であっても、設備を充実させることで入居者の安心感や利便性を高めるには十分です。

収支改善に大きな効果があるため、設備の充実も積極的に実施していきましょう。

以下の記事では賃貸の人気設備について費用や導入までにかかる期間をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

4-3.賃貸物件の管理数を増やす

1物件だけの家賃収入であればどのように頑張っても12か月分の収入にしかなりませんが、賃貸物件の管理数を増やしていくことで収益の増加を狙えます。

築年数が経つにつれ徐々に下がっていく家賃も、複数の物件を所有していればカバーが可能です。

このとき現在の所有物件と異なるエリアを選び、リスク分散しましょう。

たとえ所有物件のエリアの人気が下落した場合でも、別のエリアに新たな物件を所有していれば空室率の増加を招かずにすみます。

賃貸経営によって収入が増えてきたら終わりではなく、新たに投資をしていくことで収益をより堅実的に得ていくことができます。

複数の物件の所有も検討しながら、安定した資産を築きましょう。


5.賃貸経営の収支改善シミュレーション例

STEP1~4の賃貸経営における収支改善の方法をお伝えしました。

ここで、実際どのように収支改善をしていくのか、シミュレーション例として以下2つを見ていきましょう。

  • 例1|築年数が経ち、家賃の下落によってキャッシュフローが悪化しているケース
  • 例2|支出が多く、キャッシュフローが悪化しているケース

ひとつずつ解説します。

5-1.例1|築年数が経ち、家賃の下落によってキャッシュフローが悪化しているケース

例1は、築年数が経つにつれ家賃が下がり、キャッシュフローの悪化によって困っている事例です。

立地や物件の条件にもよりますが、家賃はおよそ年1%ずつ下がっていくといわれており、多くの賃貸経営社にとって悩みの種となります。

支出をいくら見直しても、すでに家賃が下がって経営が苦しい状態であれば、根本的な収入を増やさなければなりません。

とはいえ、現入居者の家賃変更は困難です。

そこで、これから新しく入る入居者の家賃を高めるために、入居条件を上げて家賃をUPさせる方法を検討しましょう。

たとえば家具付きマンションやペットとの入居可能な物件にすると、およそ2~3割を目安に家賃を上げられます。

ペットとの入居可能な物件数は多くないため、競合性は低いです。

敷金礼金のない「ゼロゼロ物件」にする分、家賃に5%ほど上乗せする方法を検討してもいいでしょう。

家具付きマンションやゼロゼロ物件は、急な転勤によって引っ越し先を探している人や、初期費用があまりない人などターゲットにできます。

周辺物件との差別化を図れば、入居者募集時の家賃UPは収支改善に取り組みやすい事例です。

5-2.例2|支出が多く、キャッシュフローが悪化しているケース

例2では空室は目立たないものの、支出の多さからキャッシュフローが悪化しているケースの収支改善例を見ていきましょう。

今回は、取り組みやすい以下2つの経費削減をおこなっていきましょう。

  • 電気代
  • 賃貸管理会社への管理委託料

5-2-1.電気代の経費削減

電気代の削減では以下のような方法があり、LEDや電子ブレーカーの導入なら50%と大幅なコスト削減が期待できます。

電気代削減の方法コストダウン率目安
共用部の電気を白熱電球からLEDにする50%
電力会社を切り替える3~10%
電子ブレーカーを導入する基本料金の約50%

たとえば54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換した場合、年間2,000時間の使用で約2,790円の節約になります
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約」)

LEDは寿命も長いことから、弾切れ交換の手間が省けることもメリットです。

また2016年4月の電力自由化によって、電気会社を自由に選べるようになりました。

地域や使用電力量によるものの、3~10%程度の経費削減が期待できます。

このほか賃貸マンションであれば、電子ブレーカーの導入がおすすめです。エレベーターや給水ポンプなどを動かすために使用される低圧電力(動力)の契約に対する基本料金が50%程度安くなります。

導入コストはかかりますが、分割払いやリースの利用もできるので無理なく取り入れられるでしょう。

5-2-2.賃貸管理会社への管理委託料の見直し

続いて、2つ目の管理委託料を見直していきます。

管理委託料の目安は、一般的に賃料の5%程度です。

賃貸管理会社によっては8%と高いところもある一方で、弊社ルーム・スタイルは3%と相場より安く、さまざまです。

もし家賃10万円のマンションであれば、以下のような差が発生します。

現在賃貸管理会社へ8%の管理委託料を支払っている場合、仮にルーム・スタイルへ契約を変更すると5,000円経費を削減できることになります。

管理戸数が増え、家賃総額20万円であれば10,000円、30万円であれば15,000円と大きな差が生じるので、賃貸管理会社の変更を視野に入れるとコストカットを実現できますね。

今回は電気代と管理委託料のみに着目して経費削減をおこないましたが、2つを見直すだけでも、大幅な経費削減が可能であるとわかります。

賃貸経営の規模が大きくなるほど、経費の見直しは大切です。

現在何にどのような費用をかけているのか洗い出し、無駄な部分がないか見直してみましょう。


6.賃貸経営の収支改善をめざすために押さえたい3つのポイント

最後に、賃貸経営の収支改善をめざすために押さえたいポイントを以下3つ紹介します。

  • 仕事のできる管理会社へ依頼する
  • 早期契約で空室期間をつくらない
  • 改善しないときは売却も検討する

順番に見ていきましょう。

6-1.仕事のできる管理会社へ依頼する

管理会社選びは賃貸経営の収支に影響するため、仕事のできる企業を選びましょう。

以下のように、賃貸管理会社は入居者管理業務や建物の管理業務をオーナーに代わって担います。

賃貸管理会社の仕事
  • 空室募集
  • 賃貸契約の手続き・更新
  • 家賃の集金
  • クレーム・トラブル対応
  • 設備点検
  • 破損箇所の交換
  • 工事・長期修繕工事の計画
  • 清掃業務やゴミの管理

もし入居者からのクレームが発生したときに賃貸管理会社がいつまでも対応しなければ、退去につながったり損害賠償に発展したりする可能性があります。

また、客付け力のない賃貸管理会社であれば、空室が埋まらず賃貸経営の収支改善は難しいでしょう。

仕事のできる賃貸管理会社を選ぶには、以下をチェックすることが大切です。

仕事のできる賃貸管理会社を選ぶポイント
  • 客付け能力が高い
  • 空室対策のアイデアが豊富である
  • 問い合わせに対する管理体制が整っている
  • 実績が豊富である
  • 管理手数料が安い
  • 顧客満足度が高い

優良な賃貸管理会社の選び方について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

6-2.早期契約で空室期間をつくらない

退去がすでに決まっている部屋は早めに募集をおこない、早期契約によって空室期間をつくらないようにしましょう。

空室期間が長引けば収入が入ってこないだけでなく、管理委託料や税金の支払いによって収支はマイナスになってしまいます。

入居者の退去が決まった時点で早期に動き、退去日からできるだけ期間を空けずに次の入居者が決まるようにしましょう。

ここで知っていただきたいこととして、首都圏の平均募集期間が4~5か月であるのに対し、弊社ルーム・スタイルの場合は平均客付け1か月です。

ご依頼いただいた翌日には物件情報を自社サイトやポータルサイトに一斉拡散いたしますので、空室になる前から入居者が決まるケースも多々あります。

広告配信、共有箇所の掃除やメンテナンス、敷金礼金の見直しなどあらゆる方面から空室対策をおこなうので、ルーム・スタイルは空室期間を最短期間に抑えます。

賃貸オーナー様には安心してお任せいただける実績がありますので、下記からお気軽にご相談ください。

6-3.収支改善しないときは売却も検討する

収支改善を講じても空室率が高かったり、賃料の低下が続いたりして賃貸経営がうまくいかなければ売却を視野に入れましょう。

以下は賃貸物件を売却するときの流れです。

賃貸物件を売却するときは、まず複数の不動産会社へ査定を依頼しましょう。

媒介契約を結んだのち、続いて不動産会社とともに広告を打ったり内見をおこなったりして、売却活動をおこないながら買い主を見つけます。

無事引き渡しを済ませたら、最後に確定申告をして売却は完了です。

物件の売却時の注意点として、ローンを完済したうえで抵当権を抹消しなければなりません。そのためすでにローンを完済しているか、物件の売却価格がローンの残債額を超える必要があります。

売却してもローンが残る場合は、手持ちの資金で補填しなければならないので知っておきましょう。

ルーム・スタイルでは、物件の売却相談も可能です。査定から新たな購入希望者探し、残代金の決済スケジュール調整まですべて弊社がおこないます。

賃貸オーナー様の利益を最大限に引き出したうえで売却できるよう、売却活動をサポートいたしますので、お困りの際はぜひご相談ください。


7.まとめ

賃貸経営の収支改善方法について、おわかりいただけましたでしょうか?

最後にもう一度、賃貸経営の収支改善方法を振り返っていきましょう。

一定期間のお金の動きを把握できるキャッシュフローをはじめにチェックしましょう。
キャッシュフローの計算方法は、以下のとおりです。

支出の削減には、以下3つの方法があります。

  • 経費を削減する
  • ローン返済額を減らす
  • 退去につながらない工夫をする

収入の増やし方は、主に以下3つです。

  • 空室がある場合は空室対策をおこなう
  • 不動産の活用方法を変える
  • 自動販売機や看板、携帯基地局の設置などで雑収入を増やす

賃貸経営の収支改善が軌道に乗り、収入が増えたらさらに収益UPを図るため、以下のような方法で投資していきましょう。

  • リノベーションする
  • 設備の充実を図る
  • 賃貸物件の管理数を増やす

賃貸経営の収支改善をめざすために押さえたいポイントは、以下3つです。

  • 仕事のできる管理会社へ依頼する
  • 早期契約で空室期間をつくらない
  • 改善しないときは売却も検討する

本記事があなたの物件の収支改善に役立つことを願っています。

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