多くの賃貸オーナーが抱える9つの悩みと解決策を紹介

「不動産投資したいけど、やっぱり賃貸オーナーの苦労って結構あるものなのかな?みんなどのような悩みを抱えているのだろう」
「賃貸オーナーを始めてからやっぱり無理!という状況は避けたい…抱えそうな悩みに対して事前にできることってあるのかな」

これから賃貸オーナーになるか検討している方のなかには、どのような悩みを抱える可能性があるのか、あらかじめ心づもりしておきたいという方は多いでしょう。

賃貸オーナーが抱えやすい悩みには、以下のような9つの悩みがあります。

賃貸オーナーが一般的にどのような悩みを抱えやすいのか、しっかり予習しておけば、いざ問題に直面しても冷静に対処しやすく安心ですよね。

とはいえ、賃貸オーナーが抱える悩みはこれらだけではありません。

専門知識がなければ解決できない悩みも多く、ときには自分だけではどうにもならないケースも多々あります。

しかし、そこは安心してください。

本記事では、賃貸オーナーが直面しやすい9つの悩みと解決策をお伝えするとともに、いざというときに頼れる相談先まで相談したい内容別に紹介します。

本記事からわかること・できること
  • 賃貸オーナーが抱えやすい悩みを把握したうえで賃貸経営を始められる
  • 賃貸オーナーが悩みに直面したときの解決策についてわかる
  • 賃貸オーナーを始めたら何に悩む可能性があるのかわかるので事前に対策できる
  • どうしても自分では解決できないときの頼り先がわかる

本記事を読めばこれから賃貸オーナーになったときに抱えるであろう悩みを事前に把握できるので、早めの対策が可能です。

また、もし問題に直面しても、解決策をしっかりお伝えしますので、迷うことはありません。

ぜひ本記事をお読みになり、賃貸オーナーが抱える悩みと解決策について理解を深めてください。

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依頼すべき理由

1.賃貸オーナーの悩み1|空室が埋まらない

賃貸オーナーが抱える悩みとして真っ先に上げられるものは、空室が埋まらないことです。

空室が埋まらなければ収入がないため、賃貸経営が成り立ちません。

たとえば空室が埋まらないときに抱える悩みには、以下のようなケースがあります。

空室が埋まらないときに抱える悩みの一例
  • 繁忙期のはずなのに空室が目立つ
  • 退去者が相次いで空室数が増えている
  • 内見希望者は来るのに、契約につながらない
  • 立地は申し分ないはずなのに、なぜか入居希望者が来ない
  • 周囲に競合アパートがたくさんあるからか空室が埋まらない

一般的な空室期間は、株式会社タスが分析している以下の平均募集期間が参考になり、4か月が目安

です。

出典:株式会社タス「2022年10月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標

4か月を超えて空室が続く場合は危機感を覚える必要があり、早急な対策が必要といえるでしょう。

これから賃貸オーナーを検討されている方のなかには、「アパート経営を始めれば、それなりに入居者は来るんじゃないの?」と思う方も多いでしょう。

しかし物件の立地や設備が申し分ない場合でも、入居者が必ず来るとは限りません。
魅力的なアピールや周囲の競合・内見方法など、さまざまな要素が絡み、物件の満室につながっています。

家賃は賃貸オーナーの収入源であり、空室期間が長引けば管理費用や税金などのコストだけがただ発生するだけで、事業所得はゼロどころかマイナスです。

そのため賃貸オーナーが事業を成り立たせるには空室期間をつくらず、できるだけ早く満室にすることが必要不可欠です。

1-1.解決策

空室が埋まらないときにすべきこととして第一に、理由を知らなければなりません。

既存入居者の退去後にすぐ次の入居者が決まれば問題ありませんが、継続的に部屋が埋まらない場合は、以下のように何かしら原因があります。

空室期間が長引く原因
  • 近隣物件と比較して魅力がない
  • 近隣物件と比較して価格設定が劣る
  • 住民トラブルが絶えないエリアの人口が減少している

まず空室が続く原因を追及したうえで、直接部屋を見に行ってどこに魅力がないのか把握したり、内見内容を見直して物件の良さを伝える工夫をしましょう。

そのうえで、下記の解決策を実行しましょう。

空室が埋まらないときの解決策
  • 部屋を見に行って改善点を把握する
  • 魅力的な内見にする
  • 広告料の支払いを検討する
  • 敷金・礼金を見直す
  • 契約に特典をつける
  • 客付けを委託する

とくに、価格設定の適正さは重要です。
入居希望者の多くは予算があるので、近隣物件より明らかに高ければ空室は埋まりにくくなります。

空室が埋まらないときは必ず原因があるので、まずはすべて洗い出し、対策を考えましょう。

以下の記事では空室の詳細な原因や、空室対策を30選紹介しています。これから賃貸オーナーを目指す方にとって、ぜひ知っておいていただきたい知識が詰まっていますので、ぜひご覧ください。


2.賃貸オーナーの悩み2|入居者のクレームがつらい

空室が埋まらない悩みに続き、2つ目の悩みに移りましょう。

賃貸オーナーにとって、以下のような入居者クレームへの対処はつらく、悩みの種です。

賃貸オーナーが頭を悩ます入居者からのクレーム例
  • 近隣住民がうるさい
  • 備え付けのエアコンや給湯器がつかない
  • 水漏れしている
  • 部屋が下水くさい
  • ゴミ出しのルールを守らない人がいる
  • 自分の駐車場に誰かが車を停めている

住民の性別や世帯タイプなどによってもクレームの傾向や特徴は異なるので、全日本不動産協会がまとめた以下の表を参考にしてください。

出典:公益社団法人 全日本不動産協会「図表2 世帯別・年齢別のクレーム内容TOP5(上位5位)

このような入居者からのクレームへの対応を間違えてしまうと退去につながるだけでなく、場合によっては損害賠償金の請求につながりかねないため注意が必要です。

たとえば上階の住人のせいで部屋が水浸しになったとき、

  • 賃貸オーナーが少しも対応してくれない
  • 当人同士で話してといわれた

となれば、住み続ける気は失せてしまいますよね。

そのため住民からのクレームは「迅速かつ正しい方法で対処」が大切です。

2-1.解決策

住民からのクレームに対する解決策は「迅速に動く」ことが挙げられ、続いて「原因に応じた正しい対処」をおこないます。

まずはクレームを受けたら先延ばしにせず、入居者から内容を詳しく聞きましょう。

相談したときに賃貸オーナーがすぐに対応すると入居者の心証がよくなり、話し合いをスムーズに進めやすくなります。

賃貸物件のクレームは大きく分けて以下7つの種類があり、それぞれ対応が異なります。

  • 騒音トラブル
  • 設備の不具合
  • 配管トラブル
  • 悪臭・異臭
  • 共用スペースの使い方
  • ペット
  • 賃貸オーナーや賃貸管理会社の対応

たとえば入居者間のトラブルであれば双方の意見を聞くことが大切ですし、エアコンや給湯器のような設備の不具合は、早急な対応が必要か判断していかなければなりません。

以下の記事では賃貸物件によくあるクレーム33選を紹介しており、それぞれ対処法を詳しく解説していますので、ご活用ください。


3.賃貸オーナーの悩み3|家賃滞納されて収入が入らない

入居者クレームのつらさについて、おわかりいただけたかと思います。

続いて賃貸オーナーの悩み3つ目の「家賃滞納されて収入が入らない」について見ていきましょう。
賃貸オーナーの収入源である家賃滞納によって、収入が入らなくなってしまう悩みもあります。

たとえば、家賃を滞納する入居者の理由には、以下のようなケースが挙げられます。

賃貸オーナーが頭を悩ます入居者からの家賃滞納の理由
  • うっかり銀行に入金を忘れていた
  • 仕事をリストラされて払えなくなった
  • 入院していて払えない
  • 長期出張で不在なので家賃を待ってほしい
  • 冠婚葬祭が続いていてお金がない

家賃滞納は督促して数日遅れで支払ってもらえる場合もあれば、数年以上にわたって支払いを拒否するケースなど、さまざまです。

どのような理由であっても、家賃滞納が長引くほど賃貸オーナーは不利益を被ることになるため、早めの対処が大切です。

次の章で解決策を見ていきましょう。

3-1.解決策

入居者の家賃滞納の解決策は、以下2つです。

入居者が家賃を滞納したときにすべきこと2つ
  • 支払ってもらえるよう交渉する
  • 支払いを求めて裁判を起こす

3-1-1.支払ってもらえるよう交渉する

交渉は確実性はないものの、穏便に済ませる方法です。

単純に銀行への入金忘れのような、うっかり家賃滞納してしまったケースでは、交渉で支払ってもらえるケースも多いでしょう。

3-1-2.支払いを求めて裁判を起こす

一方長年続く悪質な家賃滞納は交渉では難しく、支払いを求めるには裁判が確実です。
裁判を起こすのであればうっかりミスも想定したうえで、家賃を滞納後、3か月以上経ってからが目安です。

このとき以下のような記録を明確にしておくと、法的手続きをスムーズに済ませられるので知っておきましょう。

裁判をするときに備えてとっておきたい記録
  • これまで滞納者に家賃滞納の連絡をした履歴
  • 家賃滞納の連絡をしたあとの反応
  • 直接物件に訪れて家賃滞納を告げた場合に面会できたかの有無
  • 督促状や内容証明を送付した場合の日時や内容

家賃滞納を未然に防ぐことも大切

また、以下のような対策で家賃滞納を未然に防ぐことも大切です。

  • 入居審査をしっかりおこなう
  • 入居者に連帯保証人をつける
  • 家賃保証会社をつける

入居審査では家賃を支払い続けられる入居候補者であるか、収入確認書類の提出を求めておきましょう。

 

連帯保証人や家賃保証会社をつけておくことも、家賃滞納が発生した場合に備えるひとつの方法です。

 

入居者からの支払いが滞ったときはしっかり回収するとともに、未然に防ぐ対策をしておくことも、賃貸オーナーが家賃滞納の悩みを抱えないためには欠かせません。


4.賃貸オーナーの悩み4|賃貸管理会社が仕事をしない

家賃滞納によって収入が入らないときの悩みと解決策について、ご理解いただけたかと思います。

続いての悩みは賃貸管理会社が仕事をしないことです。

賃貸管理会社を利用している賃貸オーナーは多く、なかには仕事をしてもらえず悩むケースがあります。

賃貸オーナーが頭を悩ます賃貸管理会社に仕事をしてもらえない一例
  • 入居者募集に必要な活動をしてくれない
  • 入居者のクレーム対応をしてくれない
  • 物件の共用部の清掃や修繕をしてくれない
  • 賃貸オーナーへの管理に関する定期報告がない
  • 連絡をしても返事がない

仕事をしてもらえない賃貸管理会社へそのまま委託すると、経営の悪化や物件の資産価値の低下などが懸念されます。

たとえば入居者のクレーム対応や共用部の清掃を怠れば退去者が相次ぎ、経営が苦しくなる可能性が高まります。
物件の定期メンテナンスや修繕を賃貸管理会社が実施しなければ、物件の老朽化が早まりかねません。

すなわち適切な賃貸管理会社に依頼できているか否かは、賃貸経営で収益を上げるうえで非常に重要といえるのです。

契約した賃貸管理会社に仕事をしてもらえず悩んだときはそのままにせず、次の章でお伝えする解決策を試してみてください。

4-1.解決策

賃貸管理会社に仕事をしてもらえなかった場合の解決策は、以下2つです。

賃貸管理会社に仕事をしてもらえないときにすべきこと2つ
  • 担当者の変更
  • 賃貸管理会社の変更

賃貸管理会社自体の問題ではなく、特定の担当者だけが気が利かなかったり、対応が遅かったりする場合は、変更を依頼してみましょう。
担当者にクレームが入り変更となる場合は、一般的により経験や知識が豊富な人材が後任に選ばれます。

ただし担当者の変更で解決しない場合は、賃貸管理会社そのものを変える必要があります。
いい賃貸管理会社を見極めるうえで大切なポイントには、以下が挙げられます。

  • 客付け能力が高い
  • 問い合わせへの管理体制が整っている
  • 実績が豊富である
  • 管理手数料が安い

これらを踏まえたうえで、新たな賃貸管理会社を探しましょう。

以下の記事では賃貸管理会社の対応に不満があるとき、どのように対処すべきか解説しています。
新たに賃貸管理会社を探すときの手順についてもお伝えしていますので、参考にしてください。

また、賃貸管理会社の対応にお悩みの方やこれからお探しの方は、ぜひ一度弊社ルーム・スタイルへご相談ください。

ルーム・スタイルはコールセンターを完備していることから、24時間365日迅速対応しておりますので「返事がまったく来ない、どうしよう」というお悩みは一切無用です。


5.賃貸オーナーの悩み5|家賃が年々下がっていく

賃貸管理会社が仕事をしないことに対する悩みの内容や解決策についてお伝えしました。

続いて紹介する悩みは、家賃の下落です。

築年数が経つにつれて家賃が下がっていくことも、賃貸オーナーの大きな悩みです。

以下のグラフは築年数の経過によって推移する賃料について、下記の2つの部屋の大きさ別に表したものです。

  • シングル(18㎡以上30㎡未満)

  • コンパクト(30㎡以上60㎡未満)

出典:株式会社三井住友トラスト基礎研究所「タイプ別築年数別の理論賃料指数(東京23区)

グラフからわかるように、一般的に賃料は10年ごとにおよそ1割近く下がっていきます。

もちろん下落率はエリアや物件によって異なるので、必ずしも「〇年で〇%下落する」とはいいきれません。

とはいえ収益に関することであり、賃貸オーナーにとって賃料の下落は避けては通れない課題です。

どのくらい賃料が下がるのかについてはある程度予測を立てる必要があり、イメージとしては10万円の賃貸物件なら、20年後には8万円ほどになると認識しておくといいでしょう。

5-1.解決策

家賃の下落の解決策は、以下3つです。

家賃の下落をできるだけ防ぐ解決策3つ
  • 利便性の高い物件を選択する
  • 退去につながらせない
  • リノベーションを実施する

順番に見ていきましょう。

5-1-1.利便性の高い物件を選択する

まず第一に、利便性の高い物件はニーズが高いため、家賃の下落リスクが少ないです。

物件の購入後に立地の変更は難しく、今後賃貸物件周辺が栄えるかについては予測できません。

多くの人が利用する駅チカや誰もが必要とする商品を取り扱う店・常に生徒が入れ替わる大学のように、最初から利便性の高い物件への投資を考えておくと、賃料の下落リスクを下げられます。

5-1-2.退去につながらせない

退去に至らないよう、入居者に長く住んでもらうことも大切です。

家賃の下落は多くの場合、退去者が出たのち新規で入居者を募集するときに起こるので、既存の入居者の満足度を高めましょう。

5-1-3.リノベーションを実施する

どれだけ定期メンテナンスや修繕をおこなって努力しても、数十年経てば物件は劣化してしまうので、いずれはリノベーションを視野に入れてください。

リノベーションによって見た目をおしゃれにできるだけでなく、収納力を高められたり、最新設備の導入もできたりするので入居者のQOLをぐっと上げられます。

そのため、これまで下げ続けていた家賃を高めて再設定できるようになるので、一般賃貸していた物件をフルリノベーションして、マンスリーマンションに転用する事例も多々あります。

賃料の下落は物件の築年数が上がるにつれて避けられないものではありますが、工夫次第で下落率を抑えることはできるので、解決策をあらかじめ把握しておきましょう。


6.賃貸オーナーの悩み6|物件の老朽化が止まらない

家賃が年々下がっていくことに対する、危機感が伝わりましたでしょうか。

続いての悩みは、物件の老朽化が止まらない頃です。

年々老朽化していく物件は空室の原因や資産価値の低下につながるので、賃貸オーナーにとっては悩ましい問題です。

物件の老朽化によって生じる賃貸オーナーの悩み
  • 見た目の悪さから入居者からの募集がない
  • 設備が古く、お風呂の追い焚きがないので入居者からの需要がない
  • キッチンのコンロはIHが使えないので、若い人の入居希望が少ない
  • 賃料を下げてみたら入居者は来たけど、資金繰りが苦しくなった
  • 売却しようにも低価格でしか売れない

近年ではリモートワークをおこなう企業も増え、家で過ごす時間の増加から物件の機能や設備の充実度合いを重視する人も多数です。

入居希望者の立場であれば、キレイで設備の新しい築浅物件をできるだけ選びたくなりますよね。

老朽化した物件の賃料は低く、資産価値は下がってしまうことから、いずれ売却を検討したときの価格にも期待はできないでしょう。

年々老朽化する物件は空室によって収益に影響を与えるほか、出口戦略も難しく損失につながることから、解決策を知ってリスクをできるだけ回避することが大切です。

6-1.解決策

物件の老朽化によって生じる悩みへの解決策として、以下3つのSTEPを実践します。

物件の老朽化は3STEPで可能な限り遅らせる!
  1. 施工品質の高い業者への依頼:施工品質が高い業者へ依頼して、物件そのものの品質を向上させ、劣化スピードを抑えます。使用している機材や工法などは施工業者によって異なるので、4~5社ほど相談・見積もりをとって比較しましょう。
  2. 定期メンテナンス・修繕:賃貸を始めたら、定期メンテナンスを怠らず、必要に応じて修繕をおこなってください。こまめな定期メンテナンスによって劣化スピードを抑え、必要な箇所を早めに修繕することで損害部分の甚大化を防げます。
  3. リノベーションや建て替え:それでも老朽化は進むので、最終的にリノベーションや建て替えを検討しましょう。新たな設備の設置や耐震性の改善などによって、入居者の利便性を高めながら、安全な賃貸経営が可能です。

どのような物件であってもいずれ老朽化してしまうので、できるだけ劣化スピードを抑えながら、リノベーションや建て替えが必要になるまでの期間を延ばしましょう。

以下の記事においても物件の老朽化について対策を紹介していますので、合わせてご覧ください。


7.賃貸オーナーの悩み7|キャッシュフローが悪化して赤字になる

物件の老朽化が止まらないことに対する悩みと解決策について、おわかりいただけたでしょう。

続いての悩みはキャッシュフローの悪化による赤字転落への悩みです。

お金の流れであるキャッシュフローの悪化は赤字につながるので、賃貸オーナーにとって悩ましい問題です。

賃貸オーナーが頭を悩ますキャッシュフロー悪化の原因
  • 空室期間が長期化している
  • 家賃を減額した
  • 毎月のローン返済の金利が厳しい
  • 修繕費に想像以上お金がかかった
  • 賃貸管理会社選びを失敗した

収入がなければ赤字になってしまうので、空室期間の長期化はキャッシュフロー悪化の大きな原因です。
入居候補者がなかなか現れず、家賃を減額した場合も同様に収入が下がってしまいます。

ほかにも賃貸管理会社選びを失敗すれば入居者の退去につながったり、賃料の管理がずさんだったりして、キャッシュフローの悪化が起こりえます。

キャッシュフローが悪化すれば資金繰りが厳しくなり、賃貸経営の継続は厳しくなるでしょう。

そのため賃貸オーナーは経営破綻を防ぐために、キャッシュフローを良好に保つ必要があります。

7-1.解決策

キャッシュフローの悪化を防ぐ方法には、以下のSTEP1~4を踏みましょう。

キャッシュフローの悪化を改善する4STEP!
  1. 現在のキャッシュフローをチェックするどのような状態であるのかしっかり把握しましょう。
  2. 支出を減らすローンの返済額を減らしたり経費を削減したりして、支出をできる限り削減していきます。現在の入居者が退去しないために、工夫も忘れてはいけません。物件の清掃やクレーム対応などをしっかりおこなうよう意識してください。
  3. 収入を増やす空室対策はもちろん、現在の不動産活用方法をマンスリーマンションや民泊に転用してもいいでしょう。自動販売機や看板、携帯基地局の設置などで雑収入を増やしていく意識も大切です。
  4. 収入が増えたらより収益を増やすために投資する:リノベーションや設備の充実を図って入居者の住む心地を改善するほか、管理棟数を増やして収入増加を目指しましょう。

キャッシュフローの悪化を改善していく方法は、以下の記事にて詳しくお伝えしています。

効率的な賃貸経営の収支改善方法を知りたい方は、ぜひご覧ください。

KW:賃貸経営 収支改善


8.賃貸オーナーの悩み8|大規模修繕にかかるコストが高すぎる

キャッシュフローの悪化に対する悩みと解決策について、おわかりいただけましたでしょうか。

続いての悩みは、大規模修繕にかかるコストの高さです。

マンションを賃貸している場合に定期的に訪れる大規模修繕にかかるコストの高さは、賃貸オーナーを悩ませる原因になります。

以下のグラフは、国土交通省が発表した「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」における、大規模修繕にかかった工事金額の調査結果です。

出典:国土交通省「マンション大規模修繕工事について

そしてマンションの大規模修繕の周期は1回目が15.6年、2回目が14.0年、3回目が12.9年と、徐々に周期は短くなっていきます。
(出典:国土交通省「マンション大規模修繕工事について」)

そのたびに100万円以上の金額がかかるので、大規模修繕は賃貸オーナーにとって多額のコストを必要とする大きな悩みとなるのです。

なかには「マンションの大規模修繕って絶対必要なの?どこもやってる?」と感じる方もいるかもしれません。
大規模修繕は必ず実施するよう義務化されてはいませんが、以下のような理由から高い必要性があります。

大規模修繕が欠かせない理由
  • 入居者の安全管理
  • 改修工事による居住者の生活水準向上
  • 機能向上による資産価値の向上

たとえば雨漏りしないための防水工事や外壁の剥がれの修繕は、入居者が安心して暮らせるために欠かせません。

改修工事によってスロープの設置や入り口の自動ドア化ができれば、マンションの資産価値を高めることもできるでしょう。

賃貸オーナーにとって大規模修繕は避けては通れないとおわかりいただけたかと思いますので、次の章では多額のコストに対する解決策をお伝えしていきます。

8-1.解決策

大規模修繕の高額な費用に対する解決策として、以下のSTEPを踏みましょう。

大規模修繕に備える4STEP
  1. 修繕費用を積み立てる:直前になって困らないよう、修繕費用を毎月積み立てましょう。修繕工事の時期に合わせて総額費用を算出したうえで、いくら積み立てていくか考えてください。
  2. 定期メンテナンスをおこなう:物件の劣化スピードを抑えられ、破損防止にもなります。定期メンテナンスを怠ってしまえば修繕箇所が増えて、費用がかさんでしまう可能性が高まるので、注意が必要です。
  3. 複数社から見積もりを取る:価格や工事の質を比較できるので、4~5社程度は最低でも相談してください。
  4. 業者任せにしない:修繕は基本的に業者が主導となって実施してくれますが、任せっぱなしにしてはいけません。何にいくらかかるのか賃貸オーナーも把握しておかなければ、「そこは今回の修繕では依頼予定じゃなかったのに…」という無駄な出費につながってしまうこともあります。

必須ともいえる大規模修繕は紹介した解決策をもとに、しっかり積み立て賢くコストを削減して、悩みを抱えないようにしましょう。


9.賃貸オーナーの悩み9|賃貸管理会社のコストが高すぎる

ここまで、大規模修繕にかかるコストの高さにおける悩みと、改善策についてお伝えしました。

最後に、賃貸オーナーのよくある悩み9つ目は、賃貸管理会社に支払うコストである「賃貸管理料が高い」です。

賃貸管理料に上限はありませんが、相場は総賃料の5%といわれており、この金額よりも高ければ見直しが必要といえるでしょう。

とはいえ、賃貸管理料の安さだけを重視していては、「4.賃貸オーナーの悩み4|賃貸管理会社が仕事をしない」でお伝えしたような賃貸管理会社へ依頼してしまい、余計に悩みを抱えかねません。

価格の安い賃貸管理会社へ依頼してしまった結果、委託したい業務は賃貸オーナーがやらなければならなかったり、役付け力が弱かったりして後悔する可能性が高いといえます。

次の章ではどのように賃貸管理会社へのコストを抑えたらよいのか、解決策をお伝えしていきます。

9-1.解決策

賃貸管理会社へのコストを抑えるには、以下の2つの方法があります。

賃貸管理会社へ支払うコストを抑える2つの方法
  • ハードルが高い|自分で管理する
  • 現実的な方法|賃貸管理会社を変更する

順番に見ていきましょう。

9-1-1.ハードルが高い|自分で管理する

少しハードルの高い方法は、物件の自主管理です。

この場合は賃貸管理料はかからなくなり、10万円前後の物件の広告費用程度ですむので節約ができます。

ただし入居者の募集や内見案内・クレーム対応などすべての業務を自分でおこなう必要があります。

普段会社員をしていたり、複数の賃貸物件を抱えていたりする賃貸オーナーにとっては拘束時間や精神的な疲弊が増えるので、あまりおすすめできる方法とはいえません。

9-1-2.現実的な方法|賃貸管理会社を変更する

賃貸管理会社のコストが高すぎる場合に現実的な解決策は、賃貸管理会社の変更です。

賃貸管理料は同じ金額であっても賃貸管理会社によってサービス内容は異なります。

総賃料の5%以下であることを目安として、賃貸管理会社を変更するときは以下のポイントを押さえましょう。

コストだけじゃない!賃貸管理会社を変更するときに押さえたいポイント
  • 実績豊富で信頼できる
  • 空室対策の手段が豊富である
  • レスポンスが早い
  • 口コミや評判などにおいて顧客満足度が高い
  • 担当者とコミュニケーションがとりやすい
  • 入居者トラブルに迅速に対応してくれる

以下の記事では賃貸管理料の相場や、賃貸管理会社の選び方について紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

また、賃貸管理料にお悩みの方は、ルーム・スタイルへご相談ください。

ルーム・スタイルの賃貸管理料は、以下のとおり総合管理プランでは総賃料の3~4%です。

設備保証の有無によって変動しますが、相場の5%と比較してお安く、賃貸オーナー様のご負担を抑えています。

これから賃貸オーナーを検討されている方や、現在賃貸管理会社を変更しようかお悩みの方は、ぜひ一度ルーム・スタイルまでお問い合わせください。

あなたの賃貸経営の最適化と物件の賃料最大化を目指して、ルーム・スタイルが全力でサポートいたします。


10.賃貸オーナーが悩みを抱えたときの相談先一覧

ここまで、賃貸オーナーが抱えやすい悩みについて、9つお伝えしてきました。

たとえ対策をとったとしても、スムーズに解決できないケースもなかにはあるかもしれません。

最後は、賃貸オーナーが悩みを抱えたときの相談先一覧を紹介しますので、お悩みの際はぜひ役立ててください。

相談したいこと相談先
不動産取引不動産会社
建築ハウスメーカーor工務店
資金計画ファイナンシャルプランナー
融資銀行
賃貸経営開始後賃貸管理会社
入居者や賃貸管理会社とのトラブル弁護士
税金相談税理士

賃貸経営を始めるにあたって、賃貸オーナーが悩みを抱えたときの相談先は異なります。

たとえば「この土地って単身者向けの賃貸経営に向いている?」「中古物件が欲しい!」といった悩みは、不動産会社に聞くといいでしょう。

入居者が家賃を滞納して悩んでいる場合は、弁護士に相談することで解決へ動いてくれます。

相談したい内容を踏まえたうえで、適切な相談先を選びましょう。

以下の記事では賃貸経営をおこなううえで、どのような相談を誰にすべきかを経営前からあとまで11箇所紹介していますので、参考にしてください。


11.まとめ

賃貸オーナーが抱える悩みと解決策について、おわかりいただけましたでしょうか。

賃貸オーナーの抱える悩みにはどのようなものがあるのか、また解決策について本記事が参考になれば幸いです。

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